鎌倉・佐助の静かな住宅街。鎌倉駅から徒歩約10分、緑に包まれたトンネルを抜けると、一軒の趣ある古民家が姿を現します。そこが、スペイン語で「我が家」を意味する「ミ・カサ(Mi CASA)」です。
「Mi CASA」はスペイン語で「我が家」という意味。自分の家のようにくつろぎながら食事を楽しんでほしいという想いが、その名に込められています。
歴史ある日本家屋の温もりに包まれながら、肩ひじ張らずに本格的なモダンスパニッシュを楽しめる一軒。和の趣とカタルーニャ・ガストロノミーのエッセンスが自然に溶け合い、鎌倉ならではの新しい食の魅力を生み出しています。
伝説の「レストラン・サンパウ」のDNAを受け継ぐ、ジェロームシェフの世界

ジェローム・キルボフシェフが監修する店舗を一覧で見ることができる公式Webサイト
監修を務めるのは、ジェローム・キルボフシェフ。
スペイン・カタルーニャ州、バルセロナ県マレズマ郡の海辺の町サン・ポル・デ・マルにあった伝説の三つ星レストラン「Restaurant Sant Pau(レストラン・サンパウ)」。その日本店「サンパウ東京」で腕を振るい、4年連続でミシュラン二つ星の評価を受けた実力派シェフです。
現在は東京を拠点に、鎌倉や福岡、バンコクなどでレストランやカフェ、チーズケーキ専門店を展開・プロデュース。その料理の根底には、カタルーニャ・ガストロノミーの精神と、日本の文化や食材への深い敬意が感じ取れます。
お箸で味わうモダンスパニッシュ。
ウルテリオールとの美しいマリアージュ

左から酒の島崎 酒井さん、ウルテリオール醸造家エリアス、2024,5年連続で
“Ulterior 世界No.1セールスアンバサダー”の称号を授与された、正光社ワイン事業部古田さん
風情ある古民家の一階には、和の趣を感じるカウンター席とテーブル席。瓢箪型に木をあしらったカウンターも印象的です。案内された二階の個室には、昔の日本映画を思わせる味わい深い和の空間が広がっていました。
訪れたのは4月。新緑の季節を映した鎌倉野菜が美しく彩りを添え、旬の食材を生かした一皿一皿から、春の息吹を感じます。和の器に盛り付けられたモダンスパニッシュを、和室でお箸とともに味わう体験は実に新鮮。和とスペインが、これほど自然に調和することに驚かされました。
青い花柄の陶磁器に映える、白と緑の美しいグラデーション。旬の食材が織りなす一皿は、味わいはもちろん、和の器との調和まで計算された美しさに思わず見入ってしまいます。その繊細な味わいに寄り添ったのが、ULTERIOR Albillo Real(アルビージョ・レアル)でした。花の蜜っぽさを感じる華やかアロマ。味わいは柔らかく厚みがあり、伸びやかな酸が料理の輪郭を美しく引き立てます。余韻には旨味とほのかな塩味が心地よく重なり、一皿の印象をより豊かなものにしてくれました。

熱々の濃厚なベシャメルソースがたまらない、クロケタ(Croqueta)
日本への想いを形にした、ウルテリオール初のペット・ナット
今回、ひときわ話題を集めたのが、ウルテリオール待望の新作ペット・ナットです。"泡"を愛する日本市場からの強い要望を受け、醸造家エリアスは数年前から試作を重ね、世界に先駆けて日本で発売された特別な一本です。
アンセストラル方式による醸造は、エリアスにとって初めての挑戦。"スペインを代表する醸造家の一人"と称される彼でさえ、大きな緊張を伴うプロジェクトだったと振り返ります。それだけに、このワインには技術だけでなく、日本市場への特別な想いも込められています。
ミ・カサでは、このペット・ナットがランチコースの最初から最後まで美しく寄り添いました。14か月にわたる澱との熟成が生み出す旨味ときめ細かな泡は、和の要素を取り入れたモダンスパニッシュと見事に調和していました。
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Ulterior Pet Nat / Malvar 2024
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千葉県産SPFポークとのペアリングも印象的でした。脂は驚くほど軽やかで、赤身はしっとりとジューシー。イベリコ豚とは異なる繊細な味わいに、ULTERIOR Garnacha(ウルテリオール・ガルナッチャ)の軽やかでピュアな果実味が美しく寄り添います。スグリやザクロ、野苺を思わせる赤い果実に、紅茶や甘草、ほのかなアーシーさが重なり、きめ細かなタンニンとともに、料理の魅力を引き立てていました。
ジェロームシェフのシグネチャーレシピとして親しまれる「ジェローム・バスクチーズケーキ」。何度味わっても心をつかまれる一品です。とろけるような口どけと、濃厚でコク深いチーズの余韻は、一度食べると忘れられません。テイクアウトや贈り物としても人気が高く、ジェロームシェフを代表するスペシャリテを味わえるのも、大きな魅力です。
「こんな我が家が鎌倉にあったなら」

温かく迎えてくださった、ミ・カサ マネージャー根岸さんとスペイン人シェフ
ミ・カサを後にして、最初に浮かんだのは、そんな一言でした。
古民家という日本の原風景の中で、カタルーニャ・ガストロノミーと日本の美意識が、ごく自然に溶け合う空間。季節を映し出す美しい料理と、それに寄り添うスペインワインが、穏やかで豊かな時間を紡いでくれます。

鎌倉という街の魅力まで味わわせてくれるのも、ミ・カサならでは。
「また帰ってきたい」
そんな気持ちを自然と抱かせてくれる、まさに"我が家"のような一軒です。
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ミ・カサ
神奈川県鎌倉市佐助1丁目12−9
@mi_casa_kamakura
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Ikumi Harada 原田郁美
Journalist & Creative Director
スペインワインとガストロノミーを専門とするジャーナリスト。広告代理店でデザイナーとして経験を積み、クリエイティブな視点と戦略的思考を身につける。2005年のスペイン留学を機にワインと食文化に魅了され、以来その研究と発信に力を注いでいる。2009年から日本およびアジア市場におけるスペインワインの輸出・プロモーションに携わり、2011年「スペインワインと食協会」を設立し普及と市場発展に努めている。2012年よりプリオラートでワイン造りに取り組み、2024年に自らの初ヴィンテージを発表。2025年からバルセロナの国際ワインコンクール「Barcelona Wine Test」の運営メンバーとして活動。WSET® Level 3、Spanish Wine Specialist(ICEX認定)。山口県出身。
@ikumiharada


