ガウディ没後100年─建築と美食が響き合う、バルセロナへ─Cocina Hermanos Torres
ガウディ没後100年を迎える2026年のバルセロナ。三つ星レストラン「コシーナ・エルマーノス・トーレス(Cocina Hermanos Torres)」で、建築と美食がどのように響き合うのかを体験しました。ガウディの感性、カタルーニャの郷土性、そして現代ガストロノミーが交差する、今のバルセロナをお伝えします。
香りの向こうにある、スペイン
ガウディ没後100年を迎える2026年のバルセロナ。三つ星レストラン「コシーナ・エルマーノス・トーレス(Cocina Hermanos Torres)」で、建築と美食がどのように響き合うのかを体験しました。ガウディの感性、カタルーニャの郷土性、そして現代ガストロノミーが交差する、今のバルセロナをお伝えします。
2026年4月23日、コンラッド東京「チャイナブルー」で開催された特別なディナー。銀座レカン、チャイナブルー、そしてテネリフェ島の名門ワイナリー「ボデガス・ビニャティゴ」が集い、フランス・中国・スペインの食文化が響き合う一夜を記録。
蒲田で体験する本場バスクの雰囲気。ピンチョスと100種類以上のシードルを楽しめる立ち飲みスペインバル「lober(ロベル)」で、街の“はしご酒文化”と融合した新しい食の時間を。初心者から愛好家まで誰もが楽しめる、居心地のよい空間です。
バルセロナの三つ星レストラン 「ディスフルタール(Disfrutar)」 は、伝説のレストラン 「エル・ブジ」 の研究開発チーム出身のシェフ、オリオール・カストロ氏、エドゥアルド・シャトルック氏、マテウ・カサニャス氏が独立して2014年に開いた名店です。 2024年には 「世界のベストレストラン50」 で世界第1位に輝き、今や世界中のフーディーがその席を熱望する「世界一のレストラン」として知られています。11年ぶりに訪れたガストロノミージャーナリストが伝える、その進化し続ける料理体験の魅力とは──。
地中海の旬と日本の技術が交わる、バルセロナのIZAKAYA「アラパル」。シェフのジャウマ・マランビオとヴィッキー・マッカローネが手掛けるこのレストランは、スペインの伝統的なワインバーの温かさを持ちつつ、日本をはじめとしたアジアの料理技法を軽やかに融合。ワインや日本酒とともに、コース仕立てで楽しむ独創的な地中海イザカヤの世界を体験できます。
2月、スペインではアーモンドの花が満開を迎えます。白い花と香ばしい実がつなぐ、静かな旅の時間。ラルゲタアーモンドの魅力と、その背景に広がる風景をお届けします。
世界で最も影響力のあるワイン評論家の一人、ジャンシス・ロビンソン氏が「バルセロナ・ワイン・ウィーク(BWW)2026」に初登壇。彼女はスペインワインを“素晴らしきカオス”と表現し、その多様性と革新性、そして未来への可能性を語りました。 本記事では、フェラン・センテリェス氏との対談を通じて紹介された6本のワインとともに、いま世界が注目するスペインワインの現在地を紐解きます。
【銀座マシア】マテウ・ビジャレットシェフ独占インタビュー。日本で育てるカタルーニャ料理とスペインワインの魅力、現場から見た課題と未来像に迫る。
2026年4月14日、ホテルニューオータニにて開催されたスペイン・アンダルシア州政府主催の業界向けイベント。会場はスタート直後から多くの来場者で賑わい、同州の味わいが日本の市場において確かな存在感をもっていることを印象づけていました。 本記事では、来日したオリーブオイル生産者6社に焦点を当て、その言葉とともに現地の魅力をひもといていきます。 展示会はスタートから盛況、プロが集う現場の熱量 4月14日(火)、ホテルニューオータニにて、スペイン・アンダルシア州政府アンダルシア経済振興局(Andalucía TRADE)主催による業界関係者向けイベントが開催されました。 会場では、すでに日本に輸入されているシェリーやワイン、さらにはアンダルシア産のさまざまな食品が国内インポーター各社によって紹介され、開場直後からレストラン関係者をはじめとする多くのプロフェッショナルが来場しました。会場全体に活気が広がり、終始、活発な商談や意見交換が自然と生まれていく様子がとても印象的でした。 アンダルシアの食材は、いまやスペイン料理の枠にとどまらず、和食、中華、フレンチ、イタリアンなど幅広いジャンルで活用されています。素材や料理に応じて選ばれる“プロの選択肢”として、日本の食の現場に深く浸透してきており、その品質の高さと汎用性は、すでに「欠かせない存在」として認識されていると言ってよいでしょう。 来日したオリーブオイル生産者6社にフォーカス 今回筆者が取材したのは、アンダルシア州から来日したオリーブオイル生産者6社です。円安や物価高、国際情勢の変化といった難しい状況の中でも、日本市場に足を運び、可能性を見出し、自らの言葉でオイルの魅力をを伝えるために来日した姿勢には、強い意志と想いが感じられました。 ご存知のように、日本ではすでにオリーブオイルが広く親しまれていますが、それでもなお、私たちがまだ知らない味わい、出会ったことのない個性がアンダルシアには数多く存在しています。そうしたなかで、生産者自身が日本市場に魅力を感じ「自分たちのオイルを日本に届けたい」と考えてくださっていること。それは、日本に暮らす私たちにとって、大変嬉しく、心強いことではないでしょうか。 世界最大の生産量を誇るアンダルシアのオリーブオイル、しかも上質でより個性的な味わいがさらに日本にもたらされること。それが意味することは、レストランシーンのクオリティー向上に影響があると同時に、私たちの食卓や食文化全体が、より豊かで奥行きのあるものになっていくのではないでしょうか。海外(アンダルシア)から見た日本市場という視点に立ってみても、大きな意味をもつと考えています。 そこで本記事では、各生産者から特別に寄せられたコメントを、写真とともに紹介します。今回のコメントは、一般的な商品説明ではなく、それぞれの考え方、各社の哲学や日本への想いに踏み込んだ内容となっています。 生産者紹介(6社) 生産者:Aceites Vadolivo 【HP】 https://www.vadolivo.com/en/ 【Instagram】@haciendavadolivo https://www.instagram.com/haciendavadolivo/ 【インタビューコメント(一言)】 スペイン最大シエラ・カソルラ自然公園(parque natural Sierra Cazorla)の麓に広がるオリーブ畑で、リサイクル農法で育てています。とくにカソルラ原産のロイヤル種は、30年前に絶滅に瀕していたのを増やす努力をしてきました。バランスの良い味わいが日本食にとても合います。 生産者:VIRENS EVOO 【HP】 https://www.virensevoo.com/ 【Instagram】@virensevoo https://www.instagram.com/virensevoo/ 【インタビューコメント(一言)】 命綱をつけて収穫するような標高が高い場所にあるオリーブ農園です。そのため乾燥していて灌漑システムがなく、オリーブにストレスがかかります。その影響からフェノール化合物が多くなり、非常に体に良いオイルになることが特徴です。おすすめはレチン種のオイルです。 生産者:Aceites Renacer 【HP】 https://www.aceitesrenacer.com/ja 【Instagram】@aceitesrenacer https://www.instagram.com/aceitesrenacer/ 【インタビューコメント(一言)】 コルドバにあるオリーブ農園のなかで、オレオツーリズム(オリーブオイル農園ツアー)で最も多くGoogle検索されています。ピクアル種にこだわってオイルを生産してきました。4年前にオリーブ畑をすべて有機農法にかえ、より良い味わいを目指しています。 生産者:Aceites MORAL...
その一杯は、これまでのラ・マンチャワインの記憶を確実に塗り替えるものでした。 本セミナーは、4月16日にLEGRAND Filles et Fils Tokyo(東京都港区南麻布5丁目1-27)にて、セパージュ株式会社主催により開催されました。同社がいま注力する生産者のひとつが、このボデガス・ヴェルムです。 広大で量産的、そうしたラ・マンチャ地方の従来のイメージを前提にグラスを傾けた方ほど、違和感に似た驚きを覚えたのではないでしょうか。 そこにあったのは、驚くほどクリーンながらしっかりと存在感のある味わい。過剰な装飾をとっぱらい、純度だけで成立している、そんなワインでした。 今回のセミナーでは、白3種、赤2種、計5種をテイスティングしました。 ①アイレン・テラ 2024 ②ブランコ・クパージュ 2024 ③ラス・ティナダス・アイレン・デ・ピエ・フランコ 2022 ④センシベル・ロブレ・パルセラス 2023 ⑤ラス・ティナダス・センシベル 2022 いずれも共通して感じられたのは、この生産者エリアス氏が“高品質ワインのパイオニア”と評される理由です。 その根底にあるのが、テロワールの緻密な理解と設計です。 畑は標高約700メートルに位置し、近くを流れるGUADIANA川の影響によって昼夜の寒暖差が生まれます。この環境が、ワインに不可欠な上質な酸をしっかりと保持させています。この地特有の強風は、ブドウの健全な生育を促し、病害リスクを抑える要素として機能しています。加えて、土壌には石灰岩層が広がっています。 ここはかつて湖の底であり、ヨーロッパでも最古の地表のひとつとされる場所。この複雑な地質が、味わいに明確な骨格を与えています。 また古木のアイレン種を維持している点も見逃せません。大量生産の象徴とされてきた品種を、あえて高品質のものとして再定義している点に、このエリアス氏の哲学が表れています。 5種の中でもとくに印象的だったのが、白ワイン「ラス・ティナダス・アイレン・デ・ピエ・フランコ 2022 」です。1950年からフィロキセラの影響を受けていない区画に由来し、ドライファーミング(無灌漑)で栽培されています。 特筆すべきは、2022年ヴィンテージ。 味わいは驚くほど印象的。干ばつに見舞われた困難な年にできたワインであることを耳にするまで想像もできないと思います。 この味わいを実現するその背景には、的確な判断があったのです。 収穫を早めることで果実のバランスを維持し、葉が焼けて落ちてしまいブドウに直射日光が当たりすぎることから守りました。さらにこの畑は、ブドウ樹同士が水分を奪い合わないよう、1ヘクタールあたり約1600株という低密植で管理しています。 ヴェルムでは、樽だけでなく、フードル、ティナハやアンフォラの使用を徹底的に研究して、使い分けている点も見逃せません。 自然条件に委ねるだけでなく、明確な意図をもってチャレンジし続ける。 その結果として、この味わいが生まれたのでしょう。 醸造責任者 Elias Lopez Montero(エリアス・ロペス・モンテロ)氏 登壇した醸造責任者エリアス氏は、華やかな自己演出とは無縁。静かな笑顔の醸造家です。しかし、その穏やかな佇まいとは対照的に、ワインそものものが多くを語ります。 国際的な評価を少しご紹介します。2018年には英国のワイン誌「Decanter」にて「スペインワインの将来を築く若き醸造家10人」に選出。さらに2021年には「Respected...
三鷹・天神山須藤園、都内唯一のオリーブ生産者を訪ねて 正直に言うと、この日、私は取材として訪問したのではありません。 スペイン在住でオリーブオイルソムリエ®の田川敬子さんからお声がけいただいて、都内にあるオリーブ農園を「見学」する、そのくらいの気持ちでお伺いしたのでした。けれど現地に立った瞬間、その認識は完全に覆されました。 想像していた「都市農園」とは、まったく違った 目の前に広がっていたのは、とても東京とは思えない農家の風景でした。入口に立った瞬間「この土地は、一体どれくらいの時間を見守ってきたのだろう」そんなことを思わず想像してしまうほど、健康で立派な樹々が迎えてくれます。よく手入れされた畑には、たっぷりと光が差し込み、敷地全体が明るく穏やかな空気に包まれていました。 須藤さん(左)、オランダ人のオリーブオイルテイスターニッキー(中)と、スペイン在住のオリーブオイルソムリエ®田川敬子さん(右) ここは東京・三鷹の天神山。 住宅地のなかにありながら、風の通りがよく、土が生きていることが専門家でなくても伝わってきます。オリーブ畑には下草が残され、樹々の葉は美しく生き生きとしていました。 さらに驚かされたのは、敷地内に搾油所があり、実際に稼働する設備が整えられていたことでした。そして栽培されているオリーブの品種を聞き、思わず言葉を失います。 アルベキーナ種、ピクアル種。スペインを代表する品種に加え、イタリアのカロレア種も育てられているというのです。その瞬間、スペイン産オリーブオイルを専門に扱ってきた私のなかで「これはただの訪問では終われない。この場所は、記事にして伝えなければ」というスイッチが入りました。 静かに、しかし確かな意志をもつ人、須藤さん この農園を率いる須藤さんは、2020年にジュニアソムリエ、2021年にオリーブオイルソムリエ®の資格を取得し、さらにマスターミラー(搾油技術)講座やマスターグロワー(栽培)講座を受講されています。「農」に携わりながら、味わいを言葉にする学びを重ねてこられたことが、その歩みからも伝わってきます。 第一印象は、とても穏やかで、おおらかな方。けれどお話を伺っていくうち、その眼差しが過去・現在・未来を同時に見渡していることに気づかされました。 「子どもたちが興味をもってくれることをやりたい」 「農作物を通して、いろいろな人とつながっていけたら」 2025年収穫「天神山オリーブオイル」をテイスティング:とてもマイルドで優しい風味の後にポリフェノールを感じるアクセントも。オリーブオイルのプロフェッショナルが全員笑顔になる味わいだった。 多くを語るわけではありません。けれど須藤さんの言葉には、これまで積み重ねてきた時間と経験が自然に滲み出ていて、穏やかな口調の奥から、本当に大切なことが胸に届いてくるのを感じます。 気づけば人が集まり、自然と輪が生まれていく。その中心に、須藤さんが静かに立っている。信頼とは、声高に語られるものではなく、畑と仕事の積み重ねの中から、立ち上がってくるものなのだと感じました。 オリーブの隣に、竹と柚子と、蔵がある風景 須藤園のオリーブ畑の隣には、見事な竹林も広がっています。スペイン在住の田川敬子さんは「竹とオリーブが並んで見える姿は、スペインにはなく日本らしくて忘れられない」と言います。 美しく育っているその竹は、たとえばパレスホテルの七夕装飾用として、ホテルの担当者が実際に足を運び、選び抜いていくそう。 樹齢100年をこえる柚子の木があり、その枝いっぱいに実をつけています。 周囲には、さまざまな柑橘類や柿が点在し、季節ごとに豊かな表情を見せてくれることを想像できます。 果樹園や畑を潤す水は、すべて井戸水。この土地の記憶をたたえた水が、長い時間をかけて土を育み、樹々を支えてきたのでしょう。 敷地内には戦前から残る蔵も佇んでいます。時代を超えて受け継がれてきた風景の中で、今も変わらずに農の営みが続いているのです。 命を育てる土づくり、 都市農業の理想形 須藤園の土づくりは、徹底しています。府中の東京農工大学・馬術部から譲り受ける馬糞、剪定した木のチップ、地元三鷹の刈谷珈琲店から出るコーヒーかす、それらを発酵させて自家製の堆肥をつくっているそうです。 オリーブは地中海性気候の作物ですが、ここでは「東京の土」で、東京のやり方で、オリーブがしっかりと根を張っていることがわかります。 都市の中で、農を未来へつなぐという挑戦...
スペイン・ワイン テロワール・ディプロマ・コース スペインワインを「産地」や「品種」ではなく、テロワールという視点でもう一歩深く知る。 そんな体系的な学びの場が、再び開催されます。 スペインワインは、いま世界的に再評価の流れの中にあります。価格や流行ではなく、「土地そのものをどう表現しているか」があらためて問われているように感じます。その流れの中で、長年にわたりテロワールを軸にワイン造りを実践してきたグランデス・パゴス・デ・エスパーニャ(GPE:Grandes Pagos de España)の考え方は、今だからこそ、学ぶ価値のある本質だと考えています。 グランデス・パゴス・デ・エスパーニャ(GPE) このコースを主催するグランデス・パゴス・デ・エスパーニャ(GPE)は、2000年に設立。「単一畑」のワインをつくる非営利団体として現在31の優れたワイナリーから構成されています。スペインにおいていち早くテロワールを表現するワイン造りを提唱・実践してきたパイオニア的生産者たちの組織です。 「なぜ、このワインは、この土地でしか生まれないのか」 その問いに、テロワール・気候・歴史・文化と伝統、そして人の営みという根っこの部分から向き合う2日間。 知識を積み重ねるというよりも、ワインをみる視点、そこが更新される時間になるのではないかと思います。 第1回参加者からの反響 2025年10月に開催された第1回は、参加者の方々から非常に高い評価があったと伺っています。 一方で、筆者と同じく「日程が合わず参加できなかった」というお声も多く寄せられたとのことで、今回、第2回の開催が決定しました。 知人のインポーターさんが第1回を受講され、ブログにまとめてあったのでご紹介します。 Blog:スペインワインの“テロワール”を学ぶ スペインワイン・テロワール・ディプロマコース修了 ワインインポーターの杉本紗良さん(株式会社SARA CORPORATION)のブログ 読んでいて印象的だったのは、スペインワインの専門として活躍し続けている紗良さんでさえ「スペインという国のスケールの大きさと、土地ごとに息づく個性の強さに、改めて感動しました。」という感想があったことでした。 このコースで体験できること~31種のテロワールを味わう 数をこなすための試飲ではなく、テロワールの違いを立体的に理解するための構成です。 試飲 ・著名醸造家のボデガやビノ・デ・パゴを含む高品質ワイン生産 31 社から各 1 本 (カタカナ読みアイウエオ順。最初の字が赤の14社は輸入元なし。) アアルト AALTO アストビサ ASTOBIZA アバディア・レトゥエルタ ABADÍA RETUERTA アルベアール ALVEAR アルタ・アレーリャ ALTA ALELLA アロンソ・デル・イエロ ALONSO DEL YERRO エンリケ・メンドーサ...
Webマガジン「LOHASPAIN」で
展開するスペインワインと食協会の協会ジャーナル
★【第4弾・10周年】 第18回スペインワインと食大学~スペインワイン&オリーブオイル~ ・スペインワインと食大学とは スペインワインと食大学は、スペインワインと食協会の企画として“オトナの学び場”をテーマに、2016年春に開講しました。おかげさまで今年10周年を迎えます。 “見て、聞いて、薫って、味わって、体感する”五感すべてでスペインワインと食文化に触れる学びの場として、ライブ感あふれる講義と多彩なテーマを重ねてまいりました。 前回1/31のスペインワインと食大学「スペイン産オリーブオイル」VOL.4の様子 ・初めての試み!第18回のテーマは、「スペインワイン&オリーブオイル」のダブル講義 スペインワインとオリーブオイル。第18回目のスペインワインと食大学は、“知る”と“味わう”を一度に楽しめる、特別なダブル講義を開催します。 スペインを、味覚で旅する夏の一日。 7月、場所は都立大学南大沢キャンパス。 23区から約1時間。駅を降りると、広い空と豊かな緑が迎えてくれます。大学の門をくぐり、木々に囲まれた散歩道を歩く時間は、まるで小さな旅のはじまり。どこか懐かしい、あの頃の青春の空気を感じながら、ゆったりと会場へ向かいます。 緑のキャンパスで過ごす、小さな旅 今回の会場は、国際交流会館内にあるBASEL Public House。 八王子を中心に、多摩・湘南エリアで長く愛され続けてきた有限会社バーゼル洋菓子店が手がけるレストランです。 「本物で永続する地域一番店」を掲げ、今年で創業59周年。 ケーキカフェ「BASEL」、自家焙煎コーヒーを楽しめる「TAKAO COFFEE ROASTERY & CREAM」、リゾートスタイルの「PAPER MOON」など、“本物”を大切にしたブランドを展開してきました。 BASELグループの中で2番目にオープンした豊田店。 1/31スペインワインと食大学開催はこちらで1/31レポートはこちら そんなバーゼルが昨年新たにオープンしたバーゼルパブリックハウス(BASEL Public House)は、学生、地域の人々、そして海外からのゲストが自然に集う空間。 緑あふれるキャンパスの中で、上質な食と豊かな時間を楽しめる特別な場所です。 人と人、地域と世界をゆるやかにつなぐ。BASEL Public Houseは、食を通して新しいコミュニティを育む、開かれたレストランです。 バーゼルパブリックハウス(BASEL Public House) 今回、この場所で開催するのが、スペイン・バレンシアをテーマにした特別イベント。スペインワインとオリーブオイルを深く楽しむ、“知る”と“味わう”のダブル講座です。 今回お招きするのは、毎回キャンセル待ちとなる大人気のオリーブオイル講師・田川敬子氏と、待望のスペインワイン講師・常田諭史氏。 実はお二人は、スペイン・バレンシアで出会って以来、姉弟のように親交を深めてきた特別な存在。ワイン講師である常田氏がスペインのワイナリーを巡る中で田川氏と出会い、そこから長く交流が続いています。 だからこそ、現地の空気や人の温度まで感じられるリアリティがあります。 バレンシアでつながった、二人の講師 ...
スペイン・カナリア諸島テネリフェ島の生産者「Bodegas Viñátigoビニャティゴ」 @bodegasvinatigoが、ついに北海道・余市の地に降り立ちました。彼らが「北海道のワイナリーを訪れたい」そう話してから2年。 4月末、ついに実現したのです。 今回訪問したのは、日本でもトップクラスの注目を集める3つのワイナリー。 DOMAINE MONTドメーヌ・モンさん @domainemont DOMAINE YUIドメーヌ・ユイさん @domaineyui Domaine Takahikoドメーヌ・タカヒコさん @domaine_takahiko それぞれのワイナリーを巡りながら、醸造家同士の対話は途切れることがありませんでした。 特集へ向けて 今回の訪問については、後日、あらためて特集記事として詳しくお届けする予定です。各ワイナリーでの対話をより深く掘り下げていきたいと考えています。 その前に、まずは現場の空気を感じていただくためのフォトレポートをお届けします。 フォトレポート 【写真:畑を歩きながら語り合う醸造家たち】 言葉を交わしながら、互いの技術と哲学を共有する時間) ドメーヌ・モンさんにて ドメーヌユイさんにて ドメーヌ・タカヒコさんにて 【写真:ワイナリー内でのテイスティングシーン】 ドメーヌ・モンさんにて ドメーヌユイさんにて ドメーヌ・タカヒコさんにて ワインという広く深い、その世界。 筆者自身も、今回の取材を通じ、これまでの日本ワインへの印象が明らかに変わりました。 おそらくわたしと変わらない温度で感動していたカナリア諸島の生産者ビニャティゴのメンバー。その表情をみて、日本人として、ただ嬉しくなってしまいました。 日本からこんな味わいが生まれて、世界のワイナリーから注目されていることに。 この出会いが、これからどんなふうな化学反応につながっていくのでしょうか。 ...
注目の醸造家エリアス・ロペス・モンテロが4月13日(月)来日します。ウルテリオール新作ペットナットの一般初披露と全7種、「コメドール・モンリコ」の料理が響き合う一夜限りの特別ディナー。
第16回スペインワインと食大学 「スペイン料理:アヒージョ」Vol.1 ~スペインにおいてのアヒージョとは。日本ならではのアヒージョ×しょうゆ、「黒アヒージョ」を深掘りする~ アヒージョにしょうゆを加えるとどうなるのでしょうか。 スペイン料理としてすっかり日本に定着したアヒージョ。その料理が、しょうゆという日本の食文化と出会ったとき、どのような可能性が生まれるのかを皆さんともっと深掘りしたい。 そんな問いから生まれた今回のスペインワインと食大学。当日は満席の参加者を迎え、おかげさまで大きな盛り上がりの中でイベントを終えることができました。 きっかけは、ご当地グルメとの出会い 昨年、「黒アヒージョ」コンテストの審査員としてお声かけいただいたことが、この料理との最初の出会いです。 オリーブオイルとにんにくで食材を煮込むスペイン生まれの料理、アヒージョに日本のしょうゆのニュアンスを重ねた一皿。千葉県では、新しいご当地グルメとして盛り上がっていると聞き、興味を惹かれました。 コンテストには、街のレストランからホテルまで、さまざまな料理人が参加。ジャンルもスペイン料理にとどまらず、中華やイタリアンなど、それぞれの解釈で「黒アヒージョ」をつくり、エントリーしていました。 そして最終審査。実際に味わったとき、思わず驚きました。 しょうゆの旨味が加わることで、どこか懐かしさを感じる味になる。けれど同時に、オリーブオイルのコクと重ることで、これまでにない新しい味わいが生まれているのです。 しかも、料理はとてもシンプル。だからこそ、食材の組み合わせ次第で表情が変わり、そこには無限の可能性が広がっています。 この料理は、アレンジという言葉では収まりきらない。 日本ならではの食文化として、もっと深く探ってみたい。 そう思ったことが、今回のイベントを企画する出発点でした。 黒アヒージョコンテストのレポート「黒アヒージョ:日本発、新たなご当地グルメの可能性」はこちら スペイン人講師が語る「本場のアヒージョ」 セミナー前半では、スペイン大使館からルベン・フェルナンデス氏によるアヒージョの解説からスタートしました。ルベン氏と、コンテストでご一緒したとき、「黒アヒージョ」に、とても興味をお持ちだったからです。 ルベン氏は、2009年から日本に在住し、日本の文化も理解しています。また料理にも長く関わっていた方。今回はとくに、生まれ育ったバルセロナでの経験を思い出してもらい、本場での視点を重点的にお話ししていただきました。 皆さんが真剣に耳を傾けていたのが印象的です。 スペイン大使館 ルベン・フェルナンデス氏 黒アヒージョの可能性 講座の後半では、私から黒アヒージョの可能性についてお話ししました。 アヒージョの材料はとてもシンプル。だからこそ、素材の質がそのまま味に表れますし、背景を知るとさらに見え方が変わります。 昨年のコンテストでも、千葉県の食材をふんだんに生かしたレシピが発表されています。肉を主役にした力強い一皿、魚介の旨味を引き出した繊細な一皿、野菜を主役にした優しい味わい、アヒージョと言われなければわからない見た目ながら、アヒージョの材料がしっかりと使われている一皿、など、その多様性と、アレンジの奥行きに、私は心から感激しました。 一流のミシュランシェフが手掛けることもできる一方で、「今夜の夕飯にしよう」と、ご家庭で気軽に作ることもできます。私たちの愛するしょうゆは、多彩な調味料。主役になったり、下味に使ったり、仕上げに使ったりできます。 今回の料理を担当したマドリッド出身のシェフ、フェリペ氏は、その点をとても大切にしていました。 シェフが提案した「黒アヒージョ」は、少し意外なスタイルで登場しました。それはまるでしゃぶしゃぶのように楽しむ一皿です。 まず、刺身用の天使の海老を用意。しょうゆは名産地として知られる千葉県産を選び、海老を軽く漬け込みます。 海老の頭は、にんにくをきかせたオイルで香ばしく焼き上げます。こうして旨味を引き出したオイルがこの料理のベースに。 最後は、熱々のオイルに海老をさっとくぐらせていただく。しゃぶしゃぶのように、自分の手で仕上げながら味わうスタイルです。 オリーブオイルやにんにくと同じように、しょうゆも料理の骨格をつくる大切な要素。見えない部分ですが、特別コースの前菜の下味にもしょうゆを使い、その他、なす、キャベツ、ネギも千葉県産を選んでいたそうです。 ごまかしのきかない料理だからこそ、素材の選択には細心の注意が払われていました。 乾杯とともに始まった食体験 講義が終わり、いよいよ実食です。この日は、本イベントを後援してくださったスペイン国営のインスティトゥト・セルバンテス東京館長ビクトル・アンドレスコ氏にもご参加いただきました。 (インスティトゥト・セルバンテス東京館長ビクトル・アンドレスコ氏:右)...
★【第三弾・10周年】 第17回スペインワインと食大学 第17回スペインワインと食大学~スペイン産オリーブオイルの世界を冒険しよう~ ・スペインワインと食大学とは “オトナの学び場”をテーマに、2016年春に開講したスペインワインと食大学は、おかげさまで今年10周年を迎えます。 “見て、聞いて、薫って、味わって、体感する”五感すべてでスペインワインと食文化に触れる学びの場として、ライブ感あふれる講義と多彩なテーマを重ねてまいりました。 前回1/31のスペインワインと食大学「スペイン産オリーブオイル」VOL.4の様子 ・初めての試み!第17回のテーマは、オリーブオイル生産者来日「オリーブオイルメーカーズディナー」 (オリーブオイルが主役ですが、素敵なスペインワインをご用意していますよ!) ★お申し込みはこちらからどうぞ アンダルシア産オリーブオイルが主役のメーカーズディナーをスペインワインと食協会 推奨レストランで開催 第17回目のテーマは、アンダルシア産オリーブオイルが主役のメーカーズディナーです。オリーブオイル生産者「ヴェルデ・ディビーノ社」イルデフォンソ氏の来日を記念し、日本未入荷のオリーブオイルと、日本の魚介料理とのスペシャルコースを堪能していただきます。 今回は、魚介に特化したスペインレストラン「マリスケリア ソル」さんで開催します。スペインワインと食協会 推奨レストランでもあります。これから知られていく特別なオイルと「日本の魚介」の意外な組み合わせを深掘りします。 前回2/22スペインワインと食大学の様子 最高の形で実現します。 スペインでもトップクラスのオリーブオイル生産地であるアンダルシア産エキストラバージン・オリーブオイル。多くの生産者が素晴らしいオイルを手掛けています。 なかでも今回の日本未入荷「ヴェルデ・ディビーノ社」のオイルは、すでに現地ではプロフェッショナルからも注目を浴びています。デザインは、あのイザベル・カベージョ氏。オリーブボトルのデザイナーとして業界でもトップクラスです。 スペインワインと食大学で人気シリーズの「オリーブオイル講座」を3回に渡り講師をしてくださっているバレンシア在住オリーブオイルソムリエ田川敬子さんも、太鼓判の味わいなのです。 敬子さんのオリーブオイルプロフェッショナルな仲間たちと現地を訪問されています。そのうちのお一人はすでにスイスに輸出し、スイスでも好評なオイルです。 ベルデ・ディビーノ社のオリーブ畑(撮影:田川敬子さん) 今回は、スペイン人講師のレクチャー、そして講師としても人気の田川敬子さんによる通訳とテイスティングという他にない貴重な内容です。ちなみに講師のイルデフォンソ氏は、来日は2度目。すでに4月の来日をとても楽しみにしてくださっています。 1/31スペインワインと食大学〜オリーブオイルソムリエ田川敬子さんが講師に レポートはこちら 【レポート】【1/31】第15回スペインワインと食大学 「スペイン産オリーブオイル」Vol.4 ・講師は、「ヴェルデ・ディビーノ社(Verdedivino)」イルデフォンソ・チャイチーオ・プラネット氏 マドリードのレイ・フアン・カルロス大学で経営学を専攻し、マーケティング、国際経営、そしてエクストラバージンオリーブオイル製品開発についても学ぶ。25年以上にわたり香水・化粧品事業、銀行、食品などの戦略的分野で管理・財務部門を率い、2024年8月よりベルデ・ディビーノの営業ディレクターに就任。以降、マドリード、バルセロナ、バレンシア、マルベーリャ、サン・セバスティアンなどの主要グルメショップでブランドを確立し、国外ではメキシコ、スイス、フランス、ドイツ、韓国などの重要市場への拡大を推進。現在、IFS FoodやISO規格などの国際的な食品安全認証の導入や新製品ラインの開発、新たな商業的展開の開拓などの指揮をとっている。...
【1/31】第15回スペインワインと食大学 「スペイン産オリーブオイル」Vol.4 ~オリーブオイルソムリエ 田川敬子さんとスペイン産オリーブオイルの世界を冒険しよう~ オリーブオイルが、食卓を変える。特別ペアリングイベント開催 スペインで昨年秋に搾油されたエキストラバージン・オリーブオイルと、八王子·多摩エリアで「知らない人はいない」と言われる老舗ブランドBASEL(バーゼル)豊田店で味わう特別なひととき。 23区から少し離れた豊田駅に降り立つと、空気がわずかにやわらぎます。いつもより長い移動時間そのものが、これから始まる体験の助走になるような、そんな感覚です。 今年で10周年を迎えた体験型イベント「スペインワインと食大学」の幕開けは、八王子を中心に多摩地区と湘南に展開するグループBASEL「豊田店」で開催しました。 スペイン・バレンシア在住のオリーブオイルソムリエ田川敬子さんを迎えての講座は今回で3回目。主催としての大学開催は、15回目という節目の回でもあります。 BASEL 豊田店 テラス席 ■ なぜ郊外で開催したのか これまで主に23区内で開催してきましたが、今回は初めて多摩地区。その理由は、豊田店に勤める秋山さんの存在がありました。 秋山さんは、これまでのスペインワインと食大学・オリーブオイルシリーズはもちろん、さらにスペインワインの生産者を招いた別企画にも何度も参加してくださっていた常連さま。“お客さま”として時間を共にしてきた方がこんなに大切にしている場所。ならば、きっと良い時間が生まれるはずだと考えました。 「今でもこの空間が大好きなんです」と、豊田店のことをおっしゃる秋山さんに感動し、「10周年の最初の回は、ぜひここでやりたい」そう感じたからです。 秋山さんが長くお勤めなのは知っていましたが、豊田店に23年も継続されていたことはこの時初めて知りました。50年以上にわたり、カフェ、ブラッセリーや洋菓子店として地域に愛され続けてきたBASELグループの中でも、豊田店が2番目に歴史ある人気店舗だということも。 この経緯を理解して、筆者の想いをあたたかく受け止め、後押ししてくださったのが豊田店スタッフの皆さまです。 BASEL 豊田店 入口に焼き菓子やケーキが並びます とはいえ、23区からは少し距離があります。正直なところ、大学としても初めてのことですから集客への不安がなかったわけではありません。しかし、実際に豊田店でランチをいただいて、心震える素敵な空間であることを筆者自身が実感してしまいました。 「この雰囲気なら、移動時間も含めて豊かな体験になる場所に間違いない。開催してみたい。」その思いを止めることができませんでした。 結果として16席はすぐに満席に。ニュースレター配信からすぐにお申し込みくださった皆さん、秋山さんと豊田店の皆さんがご来店の方にもイベントのお声かけをしてくださったおかげです。 ■ 昨年秋のオイルを味わうという体験 この日、講師がスペインからハンドキャリーでご用意くださったのは、2025年秋にスペイン現地で搾油されたばかりのオリーブオイルです。 青いトマトや若草を思わせる香り。フルーツやナッツを想像できる味わい。口に含んだ後、喉の奥に穏やかな辛味や刺激。この時期だからこそ体験できる希少な味わいです。 写真:12airs.主催 斎藤藍さん 講師は、毎回、スペインの最新のオリーブオイル事情を現地で撮影した画像や動画とともに紹介してくださいます。収穫の様子、搾油の現場、気候の変化、品種毎の出来栄え。どれも書籍や二次情報ではなかなか得ることがむずかしい、生きた一次情報です。 まさにスペインに暮らし、生産者と日常的に交流がある講師だからこそ伝えられる内容です。生産者から現場で直に聞き、一緒にオリーブ畑を歩いてきた講師。リアルに学び続け、これまでの知見も加えて、より分かりやすく翻訳された内容を教えてもらえるのですから。 オリーブオイルは農産物なので、イチゴやレタスと同じように、毎年ちがいがあります。そのちがいを知り、変化を味わい、理解を更新していく楽しさがあります。一度だってまったく同じ味わいがないのですから。 このような機会を積み重ねていくことが、まさに「オトナの豊かな学び」と言えるのではないでしょうか。 ...
輸入停止の現実と、4工場視察で見えた熟成の思想 本稿は、筆者が昨年、スペインを訪れ、4つの生産現場を取材した記録をあらためて総括するものです。 当時現地で見聞きしたことが、いま日本で起きている出来事と静かにつながっています。 熟成庫の扉が開いた瞬間、ガラッと空気が変わります。 甘く澄んだ香と静かな緊張感が漂うのです。自然に委ねているように見えて、実際のところ人が細部まで管理しています。 伝統とは、ありのままの自然ではなく、しっかりと設計されて続いていました。 昨年末、日本ではスペイン産生ハムの輸入が停止されました。理由や範囲の詳細は、農林水産省の公表資料をご確認ください。 → 農林水産省「スペインからの豚肉等の輸入一時停止措置について」 https://www.maff.go.jp/j/press/syouan/douei/251129.html 現地で見た風景と、日本市場の現実。その距離は小さくありません。だからこそ、いま改めて問う必要があります。ハモン・セラーノは、何によって支えられているのか。 昨年訪ねた4つの工場はいずれも、スペイン・ハモン・セラーノ協会(Consorcio del Jamón Serrano Español)規定のもとで生産しています。制度、管理、そして時間。ブランドの強度は、この三層で決まります。 スペイン・ハモン・セラーノ協会 https://spainwinefood.org/consorcio-del-jamon-serrano-1/ なぜ「ここ」でなければならないのか ハモン・セラーノは、豚もも肉と塩のみで仕上げられます。工程は厳格に定められ、検査も重ねられます。 自由度の少なさは制約であると同時に、品質の骨格となるのです。伝統食品”というより、制度でしっかりと守られたブランドと言えます。現場を歩くうち、その印象は強まりました。 3つの生産者と委託専業ハモン・セラーノ製造企業、それぞれの思想 ■Embutidos y Jamones España e Hijos, S.A.(エンブティードス イ ハモネス エスパーニャ)ハモン・セラーノ職人が生み出す味わい 香りが満ちるスライスルームと、職人の技と24時間稼働するパッキングライン → 詳細レポートはこちら ( https://spainwinefood.org/consorcio-del-jamon-serrano-2/) ■NOEL ALIMENTARIA(ノエル・アリメンタリア)|グローバルに拡大する家族企業 世界の食卓へ:スペインの魅力を届ける使命 → 詳細レポートはこちら (https://spainwinefood.org/consorcio-del-jamon-serrano-3/) ■COSTA BRAVA...
2月2日から4日まで、バルセロナで高品質スペインワインの展示会「バルセロナ・ワイン・ウィーク(BWW)2026」が開催されました。会場には1,350軒のワイナリーと世界73カ国からのバイヤーが集まり、スペインワインの多様性と魅力を改めて示す場となりました。今回の展示会は、国際市場とのつながりをさらに広げる重要な機会となっています。
スペインから、今季のオリーブオイル「カシータス・デ・ウアルド」がまもなく届く時期となりました。 毎年、春の気配が感じられる季節になると、新モノのオリーブオイルの入荷を楽しみにしながら準備を進めています。 というのは、オリーブの味わいもまた、ブドウ、イチゴやキュウリなどと同じように、その年ごとに少しずつ味わいがちがうからです。 カシータス・デ・ウアルド:オリーブ畑の横にある畑のトマト すべてがまったく同じではない。だからこそ、一年をかけて育くまれ、現地で丁寧につくられた新しいロットが、今年はどのような香と味わい見せてくれるのか。最初にわかる瞬間は、少しの緊張と楽しみがあるのです。 カシータス・デ・ウアルド:オリーブ畑 一方で今年は、輸入をとり巻く環境にこれまで以上に大きな変化が生じています。 昨年より続く円安、世界的な物価上昇に加え、直近では中東情勢の影響により航空輸送にも大きな変動が出ています。航空会社からは航空貨物運賃(AIR FREIGHT)が従来の倍以上になるとの連絡を受けています。 できる限りこれまでの条件を維持できるよう努めてまいりましたが、現在の国際物流状況では難しく、今季入荷の新しいロットより新価格でのご案内をお願いすることとなりました。 私たちにとっても大変心苦しい決断ではあります。それでも変えたくなかったのは、中身そのものです。 昨年、料理の現場でつかってくださっているシェフの方から、こんな言葉をいただいたことがありました。 「最近は価格を抑えるために内容や品質が変わってしまうものも少なくないけれど、あなたが選ぶオイルはそういうことがない。ちゃんとつくられている。食べればわかる」派手なちがいではなくても、味わったときに確実に伝わるものがある。そう言っていただけたことが、強く印象に残っています。 カシータス・デ・ウアルド:オリーブ畑の中にある搾油所にて 世界情勢はもちろんですが、日本と同じく、スペインでも気候変動が心配される昨今です。それでも現地の生産者たちは、変わらず目の前のオリーブに真摯に向き合い、その年ごとの実りをベストな状態になるよう誠実に仕上げています。 味わいをごまかすなんて、もってのほか。無理に整えすぎるのではなく、自然に敬意を払って、コンセプトを守りながらも、その年の個性をきちんと残した味わいを大切にしてくれています。その積み重ねが、香りや味わいの奥行きにつながっているのだと思います。 カシータス・デ・ウアルド:搾りたてのエキストラバージン・オリーブオイル 今季からの価格改定をご案内した後にも、小売店様や料理人の方々からも、変わらずご注文をいただいております。 老舗のシェフからは、「あなたたちのオリーブオイルが好きなので、価格の高騰はやむを得ないです。まだよろしくお願いします」というお言葉もいただきました。 また「私たちの代わりに、現地に行ってみてきてくれたオイルだから信頼できるんです」とか、「これからも応援しています」などと、声をかけてくださる方々が少なくありませんでした。その言葉に励まされながら、今回も準備を進めています。 カシータス・デ・ウアルド:搾油所から出荷されるオイルの確認 そのため入荷前ですが、新価格となっても変わらず、すでにご予約分でほぼ完売しております。通販分としてなんとか確保した分は限られた数量となっております。 もちろん今季も緊急の追加発注も検討します。しかし現在、航空便だけでなく船便も遅れています。すでにカタルーニャ、ラ・マンチャとそれぞれこちらに向かっている船が、実際に東京に到着しないことには、次回入荷時期を明確にお約束できない状況です。 カシータス・デ・ウアルド:子どもから始める本物の味わい 毎日の食卓でつかうひとさじとしても、料理の仕上がりを支えるひと回しのオイルとしても。プロアマ問わず、できる限り今年も安心してお選びいただける一本をお届けできればと考えております。 来週は、メールマガジン読者の皆さまへ先行してご案内を予定しております。ご購入をご希望の方は、どうぞお早めにご覧いただけましたら幸いです。 カシータス・デ・ウアルド:オリーブ畑 「スペインワインと食」に関する情報を、日本とスペインから、イベントの告知も含めて発信してまいります。最新情報をいち早く知りたい方は、毎週金曜日に配信しているスペインワインと食協会のニュースレター「LOHASPAIN」をご活用いただけたら幸いです。無料購読はこちらから。 Tomoko Kato 加藤智子 Journalist (Spanish Food Culture & Wine)...
スペインから、日本へ。 これまでにないコンセプトをまとったオリーブオイル、その名も「Rock'n R'Olive(ロックンロリーブ)」が、いよいよ日本に上陸します。 その特徴は、味わいを音楽のジャンルで表現していること。 青いボトルは JAZZ。 赤いボトルは BLUES。 それぞれのオイルがもつ香りや余韻、口に広がる印象そのものを、音楽の個性に重ねて表現しています。 まるでひとつのレコードを選ぶように、その日の気分で一本を選ぶ。 そんな感覚を食卓にもたらしてくれるオイルです。 青はJAZZ。香りを奏でる一本 「Rock'n R'Olive(ロックンロリーブ)」の青ボトルJAZZにつかわれているのは、マイルドでやわなか個性をもつアルベキーナ種。 オリーブオイルの中でも、やわらかく繊細な味わいで知られる品種です。グリーンオリーブ、青リンゴ、青いアーモンドを思わせるフルーティーな香り。苦みはほとんどなく、わずかな辛みだけが心地よく残る。口当たりはなめらかで、とてもクリーンでフレッシュ。 まるでジャズが流れるように、繊細で軽やかに料理へ寄り添います。 白身魚、グリルチキン、フレッシュなチーズ、焼きたてのピザにひとまわしかけるるだけで、朝の一皿が特別になります。まるでJAZZの旋律のように、軽やかで洗練されたニュアンスが楽しめます。 赤はBLUES。深みを響かせる一本 「Rock'n R'Olive(ロックンロリーブ)」の赤ボトルBLUESにつかわれているのは スペインを代表する品種、ピクアル種。 青い葉や青いバナナ、そしてミントを感じさせる立体的な香り。第一印象から複雑でアロマティック、インテンスで濃厚です。余韻が長く続くのが特徴です。 ひと口で、料理の輪郭が変わる。卵やオリーブなど具材の多いサラダはもちろん、焼きたてのパンや肉料理、グリル野菜、お米料理に合わせると、その奥行きが際立ちます。 BLUESのように深く、余韻が残る一本です。 手がけるのはスペイン屈指の名門生産者 このシリーズを生み出しているのは、スペインでもトップクラスの生産者。 古都トレドに拠点を置く名門生産者、カサス・デ・ウアルド社です。 スペイン国内はもちろん、世界のさまざまなコンテストで最高評価を獲得するオイルも手がける実力派。その品質は世界市場で高く認められています。 確かな品質に、音楽という個性を重ね、デザインと物語が加わったスペシャルなエキストラバージン・オリーブオイルがこのシリーズです。 その背景については、別記事で詳しく紹介しています。 【生産者紹介記事はこちら】https://spainwinefood.org/hualdo/ オリーブオイルは、調味料からライフスタイルへ これまでオリーブオイルは「健康にいいもの」、「料理に使うもの」として選ばれることが多かったかもしれません。 でも「Rock'n R'Olive(ロックンロリーブ)」は違います。 流したい音楽が変わるように、装いのちがいを楽しむように、その日の気分でオイルを選ぶ。 今日はどんな音楽で料理する?そんな気分で選べるから。 食卓に音楽のような感性を持ち込む、新しい楽しみ方です。 気づいたらオイルを選ぶ時間まで、美しくなる。まさに、味わう音楽。 今日は軽やかなJAZZか、それとも奥深いBLUESか。 その日の料理、その日の気分、その日の空気で選ぶ。...
最高の人生を叶えるスペイン流レシピ
2月2日から、高品質スペインワインの国際見本市 Barcelona Wine Week がバルセロナで開催されます。そのBWWの舞台で、筆者が取り組む 「バルセロナ·ワイン·テスト(BWT)」 のプレゼンテーションを行うことになりました。テーマは、「消費者と専門家は、同じワインを好むのか」。2月2日17時より、消費者と専門家(1/26開催)を対象に実施した2つのワインコンクールの結果と、そこから得られたデータが示す“市場のリアル”を発表します。
サン・セバスティアンの人気レストラン〈Narru〉で味わう、料理とワインの調和。食後まで続く上質な美食体験をレポート。
先月「Spanish Lifestyle」でご紹介した「バルセロナワインテスト・アーバン2025」は、多くの皆さまのご協力のもと、無事に幕を閉じました。バルセロナ初の一般参加型ワインコンクールとなった本イベントには、150名の参加者が集い、200種類以上のワインをブラインドでテイスティング。会場は熱気に包まれ、ワイン文化の新たな可能性を象徴する場となりました。 バルセロナワインテストCEOのロジェール・グリフォイ・デクララをはじめ、「Spanish Lifestyle」でもおなじみのテクニカルディレクターのフアン・ムニョス先生、そして筆者自身もチームメンバーとして運営に携わり、約1年にわたり準備を重ねてきました。正直、これまでで最も忙しく大変な1年でした。しかし、若き審査員たちが「また来年も絶対に参加したい!」「ワインがもっと身近な飲み物になった!」と目を輝かせる姿を目にした瞬間、苦労はすべて報われたと感じました。 今回は、現地で紹介された内容を基に、イベントの模様を日本語でお届けします。 バルセロナ・ワインテスト・アーバン2025、大きな成功150名の若者が200種以上のワインをブラインドで体験!バルセロナ 11月7日金曜日、バルセロナのホテル・インターコンチネンタルにて、第1回となる「バルセロナワインテスト・アーバン2025(Barcelona Wine Test Urban 2025)」が開催されました。本イベントは、消費者が本当に好むワインを明らかにすることを目的に設計された、新しいスタイルのワインコンテストです。期待を大きく上回る結果となり、150名の参加者が集まり、さまざまな産地・スタイル・価格帯の200種類以上のワインをブラインドで評価しました。 この呼びかけには特に若い層を中心とした多様な参加者が集まり、来場者は男性55%、女性45%という構成。ワイン愛好家や、新しい銘柄を発見したいと願う一般のワインファンが多数参加しました。応募希望者が定員を大きく上回り、多くの方の参加をお断りせざるを得ないほどでした。これは、テイスティング体験型イベントへの関心の高まりと、消費者の声を重視するワイン業界の新たな動きを象徴しています。 試飲セッションでは、各参加者に15杯のワインがラウンド形式で提供されました。ワインごとに、参加者はボトルのQRコードを読み取り、スマートフォン上の簡易テイスティングシートで「香り」「味わい」「バランス」「好感度」を評価します。ブランド名や原産地、価格は一切知らせず、参加者は独立した秩序ある環境で、完全にブラインドの評価を行いました。 「アマチュアの参加者が15種類ものワインを評価するという挑戦には、少し不安もありましたが、結果はまさに“満点”でした」と、本大会のチームメンバーでありソムリエ養成講師でもあるフアン・ムニョス氏は語ります。「参加者たちは、一つひとつのワインをしっかり味わい、比較し評価していました。その姿は本当に模範的で、頼もしく感じました。」 一方、同チームのロジェール・グリフォイ・デクララ氏は、この規模のテストにおける技術的挑戦について次のように述べています。「初回ということもあり、技術面と物流面の完璧な運営を優先するため、出品ワインを200本に限定しました。評価はすべてリアルタイムでスマートフォンから行われるため、数十件の同時投票には大きな技術的負荷がかかります。まずは体験の質を確実に保証することを最優先にしました。その結果、すべてが完璧に機能しました。」 事前の参加者インタビューでは、多くの若者が「ワインは遠い存在」と感じていることが分かりました。しかし、今回のような動的で参加型、さらにガイド付きのテイスティング体験を通じて、ワインに親しみを感じるきっかけになったことが確認されました。これは、新しい世代との接点を模索するワイン業界にとって、大変意義のある成果と言えます。 テイスティング後には、コンテストに出品した一部のワイナリーの代表者が参加するショールームが開かれ、参加者が生産者と直接会話しながらワインを再度試飲する交流の場となりました。この空間は、造り手と消費者が出会い、品種や地域、スタイル、トレンドについて自由に語り合える貴重な場となりました。 第1回大会の成功により、「バルセロナワインテスト・アーバン2025」は、従来のコンテストに代わる新しいモデルとして、革新的な一歩を踏み出しました。消費者の意見を中心に据えたハイブリッドな試みとして、「味わう」「学ぶ」「共有する」という体験を通じて、人々をつなぐ新しいワイン文化の形を提示したことも、大きな成果です。 主催者は今後、消費者による総合評価と、来場者が最も高く評価したワインの最終ランキングを発表する予定です。また、審査結果や受賞ワインの詳細は、来年2月に開催される「バルセロナワインウィーク(Barcelona Wine Week)」で発表されます。 さらに、次回はプロフェッショナル部門「バルセロナワインテスト・プロフェッショナル2026」が、2026年1月27日にバルセロナで開催されます。こちらは、バイヤー、ソムリエ、ジャーナリスト、ワインコミュニケーターなど業界の専門家が集い、100点満点方式のブラインド・テイスティングを実施。参加ワイナリーにはメダルおよび品質認証が授与される予定です。 最後に 「バルセロナワインテスト・アーバン」を通じて、若い世代がワインに触れ、味わい、学び、共有する場が生まれたことを実感しました。この試みは、次世代の嗜好や考え方を尊重しながら、ワイン文化を新たな形で広げていく可能性を示しています。ワイン業界にとっても、若い世代との接点を深める貴重な機会となりました。 「バルセロナワインテスト・アーバン」は、次世代にワイン文化を継承し、業界全体を活性化するプラットフォームとしての役割を掲げています。参加者と造り手、地域社会をつなぐ架け橋として、ワインを通じた新しい体験の場を創出することを目指しています。来年はさらに国際的な広がりも視野に入れ、より多くの皆さまに感動的で楽しい体験をお届けできるよう、準備を丁寧に重ねてまいります。 【関連記事】バルセロナ発ワインコンクール ― バルセロナワインテスト (Barcelona Wine Test)【2/2 BWW発表】消費者は専門家と同じワインを選ぶのか? バルセロナワインテストが明かす真実【バルセロナワインテスト・アーバン2025 メディア掲載まとめ事】・VineturEl Barcelona Wine Test Urban 2025 reúne a 150 jóvenes en una cata a ciegas de más...
カタルーニャ州バルセロナで、全く新しいワインコンクール「バルセロナワインテスト(Barcelona Wine Test)」が誕生しました。 近年、世界的に若者のアルコール消費は変化していますが、地中海諸国ではワインは昔から人々の暮らしに寄り添う特別な存在。食卓を彩り、人と人との絆をつなぐひとときを育んできました。バルセロナワインテストは、このワイン文化の魅力と価値を未来につなぎ、次世代に受け継ぐため、ワインを楽しむ文化の継承と業界全体の発展を目指す有志が集結して誕生しました。 バルセロナが舞台の理由 バルセロナはワインとトレンドが息づく街であり、国際的にも高く評価されています。ここでは伝統、ガストロノミー、観光、そして地中海文化が調和し、革新と創造性が自然に共存しています。さらに、スペインワインの国際見本市として、年々その存在感を高める「Barcelona Wine Week(BWW)」も、バルセロナをワインの都市として後押ししています。 そのバルセロナから、新しいワインコンクールが誕生しました。生産者、コミュニケーション、マーケティング、テクノロジーのプロフェッショナル、そしてソムリエで教育者でもあるフアン・ムニョス先生と、筆者自身を含む多様なメンバーが力を合わせて立ち上げた―「バルセロナワインテスト(Barcelona Wine Test)」です。このコンクールは、単にワインを評価する場ではありません。生産者を応援し、業界を盛り上げ、そしてワインの未来をともに築いていく―そんな新しい挑戦の舞台です。バルセロナから始まるこの試みが、次世代へとその価値をつなぐ小さな一歩となることを願っています。 バルセロナワインテスト ― 2つの国際コンクール 1. バルセロナワインテスト・アーバン 2025(ワイン&ワイン由来部門)2025年11月7日開催 バルセロナの消費者と感度の高い若者が審査する、世界初のブラインドテイスティング形式ワインコンクール。 コンクール当日、Showroomで、消費者と業界関係者に直接PR 受賞ワインは「Barcelona Wine Week 2026」で国際発表 バルセロナの厳選したワイン専門店で試飲販売プロモーション(Barceloma Wine WeekのLike the cityの一貫として) 長期サポートでブランド価値を持続(オプション) 2.バルセロナワインテスト・プロフェッショナル2026(ワイン&ワイン由来部門)2026年1月26日開催 世界的に活躍する一流ソムリエやバイヤー、ワインジャーナリストによる厳正なブラインドテイスティングで、ワインの品質と市場での競争力を客観的に分析。 メダル受賞は品質と信頼性の証となり、輸出や販路開拓の戦略的機会を提供 バルセロナという国際ブランドの影響力により、受賞ワインは欧州および世界市場で高い注目を獲得 専門家による評価データを体系的にまとめた詳細レポートが、戦略立案やブランド価値向上の重要な指針に 販売・輸出支援やコンサルティングを含むサポートプログラム(オプション) 最後に 今日ご紹介したバルセロナ初のワインコンクール、「バルセロナワインテスト」は、“Spanish Lifestyle”のコンセプトを表現する場でもあります。ワインの未来を見つめ、造り手と飲み手、業界と消費者、そして地域社会と世界をつなぐ架け橋となることを目指しています。このコンクールを通じて、参加者一人ひとりが互いの文化や価値観に触れ合い、新しい発見や学びを得ることができます。また、受賞ワインは専門店や国際市場での販路拡大、輸出の機会へとつながるなど、産業としての成長も後押しします。バルセロナワインテストは、単なるワインコンクールではなく、業界全体を盛り上げ、次世代にワイン文化をに継承していくためのプラットフォームなのです。バルセロナは、多様な文化を受け入れ、創造性を育む土壌を持つ街。ここでは、日本文化や日本食が長年にわたり高い人気を得ており、それに伴い、日本酒やジャパニーズウイスキー、さらには日本ワインへの関心も高まっています。 日本でワインを造る皆さまにも、ぜひこの輪に加わっていただき、ともに未来のワイン文化を育んでいければ、これ以上の喜びはありません。 Barcelona Wine Test バルセロナワインテストBarcelona Wine Test Web サイト@bcnwinetest Barcelona Wine Testについてのお問合せはこちらから...
ガリシア州オウレンセ県、ポルトガル国境に広がるD.O.モンテレイは、ガリシアで最も小さく、そして最も若い原産地呼称です。タメガ川とドウロ川流域という特異な気候条件が生む多彩なブドウ品種と、世代を超えて受け継がれる伝統が、モンテレイのワインに独自の個性を与えています。いま注目されるゴデーリョやメンシアはもちろん、パロミノやドーニャ・ブランカを使ったブレンドにも、この土地ならではの奥深い味わいが息づいています。
【文】フアン・ムニョス 【構成・訳・収穫レポート・写真】原田郁美 今回の Spanish Lifestyle では、35年以上にわたりスペインワインの第一線で活躍し、トップソムリエとして、また教育者として多くのプロフェッショナルを育ててきたフアン先生による「プリオラートのワイン」をご紹介します。収穫で活気に満ちる現地から、今年のブドウの出来や生産者の声も交えてお届けします。どうぞ記事を通して、プリオラートを感じていただければ幸いです。 目次 ※目次の各項目をクリック(またはタップ)すると、該当する本文のセクションへジャンプします。 1.修道院の歴史と、ミネラルが息づく大地 ― DOCaプリオラート 2.2025年、プリオラートの収穫について 1.修道院の歴史と、ミネラルが息づく大地 ― DOCaプリオラート ワインの”ミネラル感”をめぐる論争 プリオラートのスレート土壌「リコレリャ」 「ミネラリーなワイン」と呼ばれるものについては、常に議論がつきまといます。存在そのものを疑問視する人もいれば、むしろ大きな影響を与える要素だと考える人もいる。実際のところ、ワインのミネラリティを捉えるのは容易ではありません。 もっとも分かりやすい例としては、以下のようなものが挙げられます。 石灰質土壌(アルバリサ、チョーク、白い砂利など):塩味や旨味(サピディティ) 火打石や花崗岩:スモーキーさと塩味的ミネラル感 火山性土壌:酸味や灰、ゴムのようなニュアンス スレート(リコレリャ):鉄分を含んだ乾いた石の印象 こうした要素を手がかりに「ワインのミネラル感」を語り始めるわけですが、もちろんそこに気候や標高の影響が加わります。 修道院の文化と、山のブドウ畑が育む個性 プリオラートはまさに「山のワイン」の産地。大陸性気候の厳しさとリコレリャ(スレート)の存在が、その大きな特徴を形づくっています。急斜面の畑、段々畑(コステルス)で育つブドウは手間がかかりますが、1990年代に「クロス」と呼ばれるプロジェクトを立ち上げた先駆者たちのおかげで地域は再び脚光を浴びました。若い世代は自らの土地を信じ、親の畑を守りながら、世界最高峰のワインと肩を並べる銘酒を生み出すようになったのです。 エスカラデイ修道院跡 修道院文化に端を発する小さなワイン産地プリオラートは、どこかルネサンス的な精神をも宿しています。多様なクローンのガルナッチャや、1902年以前に植えられた古木のカリニェナが残され、1940年代にはベルムントの鉱山で働いていたアンダルシア移民が持ち込んだペドロ・ヒメネスも定着しました。これらは地元のガルナッチャ・ブランカとともに、個性豊かな白ワインを生み出しています。それは、過剰なトロピカル香やハーブ香に寄りがちな新世界ワインとは一線を画す、「本物のワイン」といえるでしょう。 世界が認めた銘醸地 世界的に認められたDOCaプリオラートは、特にアメリカ市場で高く評価されたため、価格も上昇しています。フランスやアメリカのワインが1,000ユーロ、2,000ユーロ、あるいは3,000ユーロを超えるのなら、スペインのワインも同様に市場が評価する価格をつけて然るべきです。 とはいえ、プリオラートは小さな産地。むやみに拡大することなく、品質と価格のバランスを保ち続けることが重要です。 プリオラートのワイン――DOQ全域のワインから村名ワイン(Vi de Vila)、区画ワイン(Paratge)、単一畑の格付けワイン(Gran Vinya Classificada、グラン・クリュに相当)まで――はいずれも唯一無二の存在です。そこに込められているのは歴史、個性、そして厳しい大陸性気候やエブロ川流域の自然条件、さらにはミストラルの風がもたらす恩恵といった背景です。 現代のプリオラートを形づくったのは、アルバロ・パラシオス、ダフネ・グロリアン、ペレス家(サラ・ペレスと両親)、ルネ・バルビエ、カルレス・パストラナ、フェルナンド・グラシアらの先駆者たち。その後もフェレール=ボベ、トーレス、ペレラーダ、そして、ワイン評論家からも「気鋭の造り手」と称されるロジェール・グリフォイ・デクララをはじめ、新しい世代の造り手たちが次々と登場し、それぞれの個性と高い品質を追求したワインを生み出しています。 結局のところ、ワインを選ぶ基準は「産地」「品質」「個性」です。プリオラートのワインを選ぶということは、歴史と独自性、そして品質を選ぶことにほかなりません。 「歴史と個性、品質を飲む。それとも凡庸さとブランドを飲むか。選ぶのは自由であり、それぞれが尊重されるべきものです。」 ―Salud, Priorat…そしてもちろんMucho Amor.フアン・ムニョス – あなたのソムリエ Juan Muñoz フアン・ムニョスMaster Sommelier ワイン、飲料、グルメ食材の国際的な権威。スペイン、ラテンアメリカにソムリエ協会を設立し、各国の名門大学で教育に携わる。現在、アカデミー・オブ・サムリエ(ASMSE)会長兼、El Corte Inglésの専門学院で教鞭をとる。14冊の専門書を発表、「フランス農事功労賞」を授与されたスペイン唯一のソムリエ。カタルーニャ最優秀ソムリエ(1987年)、スペイン最優秀ソムリエ(1993年)、欧州最優秀ワイン・美食コミュニケーター(2007年、ロンドン)など、受賞歴多数。ブラジル世界大会ファイナリスト(1992年)。スペイン、メキシコ、アルゼンチン、ウルグアイなどでソムリエ育成を先駆け、世界のワイン文化発展に貢献している。 @juanmunozramos 2. 2025年、プリオラートの収穫について 2022年から3年にわたり続いた干ばつ。2024年は、エル・ヨアール村で発生した山火事の際、村の貯水ダムが干上がっていたため消火が遅れ、ブドウ畑が炎にさらされるという痛ましい出来事もありました。さらに、土地に根を張り続けてきた古木のカリニェナが枯死したニュースは、多くの人々に衝撃を与えました。では2025年は、どのような年となったのでしょうか。プリオラートのエル・モラール村で1736年からブドウ栽培を営む、ファミリーワイナリー「グリフォイ・デクララ」のオーナー兼醸造家、ロジェール・グリフォイ・デクララ氏に話を聞きました。昨年は干ばつの影響で75〜80%もの収量減に見舞われましたが、2025年は通常の80%まで回復。病害もなく、健全なブドウが育ちました。ただし、3年間の極端な干ばつの影響もあり、今年は「畑にどれだけ真摯に向き合ってきたか」で収量や品質に大きな差が出た年でもあるといえます。...
バルセロナに根づく日本食文化 スペインの中でも特に日本食人気が高いのは、国際的な港町バルセロナです。寿司はもちろん、ラーメンも若い世代なら誰もが知る日本食となりました。2005年に筆者がバルセロナに留学していた頃も、すでに意識の高い人たちの間では日本食ブームが起きていました。当時ベルギー人のクラスメイトが連れていってくれた回転寿司店では、マグロやサーモンの寿司と、餃子だけが回っていて、ショックを受けたのを今でも覚えています。その当時大半の日本食店は、中国人が経営していました。その後、日本好きのグルメなラトビア人の友人に連れて行ってもらったのが「Shunka(旬香)」。2001年に松久秀樹シェフがオープンした店で、当時の和食店とは一線を画す存在でした。 スペインで最も有名な日本人シェフ 松久秀樹シェフ 松久シェフは1972年愛知県豊田市生まれ。寿司職人である父のもとで育ち、1997年にスペインに渡ります。地中海食材の多様さと質に魅了され、日本の伝統技法との融合を目指しました。2009年には「Koy Shunka」をオープン。カウンターを囲むオープンキッチンという当時まだ珍しいスタイルと、松久シェフが手掛ける緻密で本格的な日本料理が大きな話題を呼び、国内外のセレブリティたちも訪れる人気店となりました。2012年、スペインで初めて日本人シェフとしてミシュラン一つ星を獲得。筆者は2016年に「Koy Shunka」を訪れましたが、その頃には、松久シェフは、テレビCMや料理番組にも登場するスターシェフでした。現在はバルセロナに4店舗、スペイン国内に6店舗を展開し、約90人のスタッフを率いる経営者としても注目の存在です。 バルセロナの街に捧げる「IKOYA」 2021年、パンデミックの最中にオープンしたのが「IKOYA」です。松久シェフはこの店についてこう語ります。「これは、自分自身とバルセロナへの贈り物です。30年近く料理をしてきた、この街との関係への感謝の気持ちを込めて。」 シェフが、東京で親しんだ居酒屋文化を、バルセロナに再現したのが「IKOYA」です。賑やかさと煙、日本酒や焼酎が飛び交うカウンターに、精緻な日本料理がカジュアルで楽しい表情を見せる。天井が高く、広く開放的な店内には、炭火焼きのカウンターが象徴的に設えられ、特注の鱈のランプやアートが、日本的な雰囲気をまとった未来感のあるモダンな世界観を作り上げています。立地は、サンタ・カテリーナ市場の向かい、カテドラルからもほど近い便利な場所。バルセロナの街並みに自然に溶け込む居酒屋です。 一皿から伝わる松久シェフの哲学 最初に供されたのは、枝豆の炭火焼き。居酒屋の定番ともいえる枝豆が、ここではガストロノミックな一皿として登場します。 刺身や握り、細巻き、ラーメン、肉や魚の炉端焼き…。どの料理からも、新鮮な素材の確かさと丁寧な仕事ぶりが伝わってきます。さらに、日本の居酒屋料理にガストロノミックなひねりを加えた、やや濃いめの味付けが、現地のお客さんの胃袋をしっかりつかむことに深く共感しました。お酒やワインも進み、店内はいつの間にか活気にあふれていました。 日本ならではの持ち味を存分に活かしつつ、スペイン人の好みにも寄り添いながら、居酒屋らしく、ワイワイとカジュアルに、シェアして楽しめるのが、「IKOYA」の大きな魅力だと感じました。 そして料理を引き立てるのは、44種類におよぶ職人仕込みの日本酒のセレクションです。 「ゲストを喜ばせるための料理でなければ意味がない」松久シェフの信念が、一皿一皿に込められています。 バルセロナで広がる「IZAKAYA」 和食の伝統を礎にしながらも、こだわりを押し付けるのではなく、現地の人々の心に響く料理を生み出す。その結果「IKOYA」は、バルセロナの人々に愛され、日本人にとっても新鮮な発見をもたらす唯一無二の居酒屋となりました。 近年、スペインの美食家の間で「OMAKASE」という言葉が浸透したように、いま「IZAKAYA」という日本語が「IKOYA」を通じてバルセロナに広がりつつあります。地中海の恵みと日本料理が交わる場所から、新しい食文化が芽吹いているのです。ーーーーーーIKOYA📍 Av. Francesc Cambó, 23, BarcelonaWeb:https://ikoyaizakaya.com/Instagram:@ikoyaizakaya Ikumi Harada 原田郁美Journalist & Creative Director スペインワインとガストロノミー専門ジャーナリスト。大学卒業後、広告代理店でデザイナーとして、クリエイティブな視点と戦略的思考を培う。2005年から留学を機にスペイン食文化に魅了され、その研究に人生を捧げる。2009年から日本・アジア市場でスペインワインの輸出とプロモーションに従事。2011年に「スペインワインと食協会(AGE)」を創設し、クリエイティブディレクションや執筆を通じてスペイン食文化の普及と市場拡大に寄与している。2012年、プリオラートでワイン造りを始め、2024年に自らの初ヴィンテージをリリース。2025年より、フアン・ムニョス氏と共同企画「Spanish Lifestyle」連載開始。WSET® Level 3, Spanish Wine Specialist(ICEX認定)。山口県出身。 @ikumiharada Juan Muñoz フアン・ムニョスMaster Sommelier ワイン、飲料、グルメ食材の国際的な権威。スペイン、ラテンアメリカにソムリエ協会を設立し、各国の名門大学で教育に携わる。現在、アカデミー・オブ・サムリエ(ASMSE)会長兼、El Corte Inglésの専門学院で教鞭をとる。14冊の専門書を発表、「フランス農事功労賞」を授与されたスペイン唯一のソムリエ。カタルーニャ最優秀ソムリエ(1987年)、スペイン最優秀ソムリエ(1993年)、欧州最優秀ワイン・美食コミュニケーター(2007年、ロンドン)など、受賞歴多数。ブラジル世界大会ファイナリスト(1992年)。スペイン、メキシコ、アルゼンチン、ウルグアイなどでソムリエ育成を先駆け、世界のワイン文化発展に貢献している。 @juanmunozramos
「Cadaqués(カダケス)」は、バルセロナとマドリード、どちらの店舗も都会にありながら、まるで本物のカダケスの町を訪れたような、地中海の自然を感じられるゆったりとした空間です。 薪火の香りに包まれながら、こだわり旬の素材を味わう─そんなしあわせなひとときを提供してくれるレストラン。 カタルーニャ北東部、まるで絵本から抜け出したような美しい町「カダケス」の風景や文化の豊かさ、そして、薪火パエリアの美味しさに触れたい方は、ぜひ一度足を運んでいただきたいレストランです。
ゴールデンウイーク休業のお知らせ いつも当店をご利用いただき、誠にありがとうございます。 誠に勝手ながら、下記の期間をゴールデンウイーク休業とさせていただきます。 お客様にはご不便をおかけいたしますが、何卒ご理解のほどよろしくお願い申し上げます。 【オフィス休業期間】 2026年4月28日(火)~5月7日(木) 【商品のお届けについて】 ・2026年4月26日(日)までのご注文→ 4月27日(月)までに発送 ・2026年4月27日(月)~5月7日(木)までのご注文→ 5/8(金)から順次発送 【Storeのご注文について】 インターネットは24時間注文受付しております。 【お問い合わせについて】 4月26日(月)12時以降及び、休業期間中のお問い合わせにつきましては、 お電話、メールともに5月8日(金)12時以降、順次折り返しのご返答となります。 予めご了承いただきますようお願い申し上げます。 運営管理:LOHASPAIN(ロハスペイン) 株式会社LA PASION
いつもオンラインショップ「LOHASPAIN」をご利用いただき、ありがとうございます。 これまでできるだけ現状の送料を維持できるよう努めてまいりましたが、配送会社の料金改定や物流コストの上昇に伴い、このたび送料を見直すこととなりました。 日頃ご利用いただいている皆さまにはご負担をおかけしてしまい、大変心苦しく思っておりますが、これからも安心してお買い物を楽しんでいただけるよう、より良い商品とサービスをお届けできるよう努めてまいります。 ■改定日2026年3月17日(火)ご注文分より ■送料全国一律 880円(税込) ■送料無料について8,800円(税込)以上のご注文で送料無料となります。 何卒ご理解いただけますと幸いです。これからもどうぞよろしくお願いいたします。 「スペインワインと食」に関する情報を、日本とスペインから、イベントの告知も含めて発信してまいります。最新情報をいち早く知りたい方は、毎週金曜日に配信しているスペインワインと食協会のニュースレター「LOHASPAIN」をご活用いただけたら幸いです。 無料購読はこちらから。
2025年冬季休業のお知らせ *冬季休業のお知らせ* 誠に勝手ながら、2025年12月25日(木)から1月4日(土)まで、冬季休業とさせていただきます。 お客様にはご不便をおかけいたしますが、何卒ご理解のほどよろしくお願い申し上げます。 【オフィス休業期間】 2025年12月25日(木)~1月4日(土) 【商品のお届けについて】 ・2025年12月24日(水)までのご注文→ 12月25日(木)までに発送 ・2025年12月25日(木)~1月4日(土)までのご注文→ 1/5(月)から順次発送 【Storeのご注文について】 インターネットは24時間注文受付しております。 【お問い合わせについて】 12月24日(土)12時以降及び、休業期間中のお問い合わせにつきましては、 お電話、メールともに1月5日(月)12時以降、順次折り返しのご返答となります。 予めご了承いただきますようお願い申し上げます。 運営管理:LOHASPAIN(ロハスペイン) 株式会社LA PASION
2025年夏季休業のお知らせ *夏季休業のお知らせ* 誠に勝手ながら、2025年8月4日(月)から16日(金曜)まで、夏季休業とさせていただきます。 お客様にはご不便をおかけいたしますが、何卒ご理解のほどよろしくお願い申し上げます。 【オフィス休業期間】 2025年8月4日(月)~8月16日(金) 【商品のお届けについて】 ・2025年8月3日(土)までのご注文→ 8月4日(月)までに発送 ・2025年8月4日(月)~16日(金)までのご注文→ 8/18(月)から順次発送 【Storeのご注文について】 インターネットは24時間注文受付しております。 【お問い合わせについて】 8月2日(土)12時以降及び、休業期間中のお問い合わせにつきましては、 お電話、メールともに8月18日(月)12時以降、順次折り返しのご返答となります。予めご了承いただきますようお願い申し上げます。 撮影:Tomoko Kato 運営管理:LOHASPAIN(ロハスペイン) 株式会社LA PASION
心も体も自然もハッピーに。ロハスペイン厳選グロッサリー