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LOHASPAIN by スペインワインと食協会
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Aromas

香りの向こうにある、スペイン

【2026年収穫速報】カナリア諸島・テネリフェ島 Viñátigo ホルヘ・メンデス氏に聞く
aromaswine
by IkumiHarada8月,07,2026

【2026年収穫速報】カナリア諸島・テネリフェ島 Viñátigo ホルヘ・メンデス氏に聞く

2026年ヴィンテージがいよいよスタート。カナリア諸島・テネリフェ島のビニャティゴ(Viñátigo)で、ブドウ栽培家兼醸造家ホルヘ・メンデス氏(Jorge Méndez)に、今年の収穫とヴィンテージの見通しをインタビューしました。

熱波に揺れるスペイン 相次ぐ山火事、ワイン産地への影響は?
aromasnews
by IkumiHarada7月,31,2026

熱波に揺れるスペイン 相次ぐ山火事、ワイン産地への影響は?

スペイン各地で拡大する山火事は、ワイン産地にも影響を及ぼしています。現地取材をもとに、ブドウ畑の防火帯としての役割、スモーク・テイント、気候変動時代の森林管理について考えます。

鎌倉の古民家で出会う、和とモダンスパニッシュの美しい融合  「ミ・カサ(Mi CASA)」
aromasrestaurante
by IkumiHarada7月,24,2026

鎌倉の古民家で出会う、和とモダンスパニッシュの美しい融合 「ミ・カサ(Mi CASA)」

鎌倉・佐助の古民家レストラン「Mi CASA(ミ・カサ)」。ジェローム・キルボフシェフが手がけるモダンスパニッシュとスペインワインが織りなす、和とモダンスパニッシュの美しい融合をレポート。

プリオラートで受け継がれるオリーブオイル造り
aromasoliveoil
by IkumiHarada7月,16,2026

プリオラートで受け継がれるオリーブオイル造り

プリオラートのワイナリー「Grifoll Declara(グリフォイ・デクララ)」が手がける希少なエキストラバージンオリーブオイル。アルベキーナの魅力やテロワール、ワインとの共通点、日本料理との相性をご紹介します。

アフリカに近いのに涼しい島──テネリフェ島、スペインの意外な避暑地
aromaswine
by IkumiHarada7月,08,2026

アフリカに近いのに涼しい島──テネリフェ島、スペインの意外な避暑地

暑い夏に訪れたいスペインの避暑地、テネリフェ島。アフリカに近いのに涼しい理由、火山性土壌が育む個性豊かなワイン、北部のワイナリーViñátigoを紹介します。

東京から味わう、スペイン

スペインの食とワイン、その背景にある人の物語

【特別編】長野·飯島町で出会った森の恵み「クロモジ」とスペインのオリーブオイル
クロモジ石けん飯島町
by KatoTomoko7月,31,2026

【特別編】長野·飯島町で出会った森の恵み「クロモジ」とスペインのオリーブオイル

東京を飛び出し、長野県飯島町へ。 スペインから届いたオリーブオイルが、日本の森の恵みと出会った特別な時間をお届けします。 こんにちは。先日、長野県飯島町へ伺ってきました。きっかけは、わたしたちがお届けしているスペイン産エキストラバージン・オリーブオイルをつかった石けんづくりのワークショップが「いいじま森の会」の精油工房にて開催されることになったためです。 今回の主役は、オリーブオイルだけではありません。この町の豊かな森に自生するクロモジという植物の恵み。そして、その価値を未来へつないでいこうと活動されている人たち。そこにスペインから届いたオリーブオイルが出会い、ひとつの形になりました。

バレンシアを旅するように学び、味わい、つながる「第18回スペインワインと食大学」開催レポート
baselスペインワインと食大学東京から、味わうスペイン
by KatoTomoko7月,17,2026

バレンシアを旅するように学び、味わい、つながる「第18回スペインワインと食大学」開催レポート

今回の第18回スペインワインと食大学では、「スペインワインとオリーブオイルから食文化を体験する」というコンセプトのもと、テーマを「バレンシア」に設定しました。(開催概要はこちら) このテーマを選んだ理由は、講師のお二人にあります。講師 田川敬子さんはバレンシアに暮らし、現地からスペインの文化や食の魅力を発信されています。講師 常田聡史さんも、かつてバレンシアで生活し、その土地を深く知るお一人です。お二人がそれぞれの立場から見つめてきた「バレンシア」だからこそ、その土地の歴史や文化、人々の暮らし、ワインやオリーブオイル、食文化までガイドブックには載っていないような奥深い魅力をお届けできると考え、テーマに決まりました。   ご参加の皆さまには大学では初の試みとして「バレンシアをイメージした装い」を呼びかけたところ、講義に加えて、料理やワイン、空間、そして参加者一人ひとりの装いまで、会場全体でバレンシアの世界観を楽しんでいただく一日に。 講義で学び、料理を味わい、ワインを楽しみ、人と語り合い、文化を持ち帰る。そんな五感で学ぶ一日を、講師陣、そして共催のバーゼルさんとともにつくり上げることができました。 蒸し暑い夏の日だったので到着後にはウエルカムドリンクとして「スペイン産シェリービネガーの炭酸割」をご用意。半数以上は東京23区からご参加の方々、遠方の方も含めて全員がご来場くださり、この日への期待を感じるスタートとなりました。 「ここで開催したい」と決めた、あの日のランチ 今回の開催には、ひとつのきっかけがありました。 昨年12月、バーゼルグループ 豊田店にいらっしゃる秋山さんにお声がけいただき、初めてこちらのレストランでランチをいただいた時のこと。店内に入った瞬間にピン!と衝撃が走ったことを今でも覚えています。     「次の大学は、ぜひここで開催したい」と、突然に。ワクワクする気持ちをどうにか落ち着けながら、料理、ワインを味わいました。     空間の心地よさ、スタッフ皆さんの自然で温かなサービス、そして店全体から伝わるチームワークをその場で体感し、食事を終える頃には、直感がすでに予定に変わっていました。     数ヶ月後に、今回のイベントを担当された伊藤さんと鷲尾シェフからオファーをいただく形で、今回の開催を実現することができたのです。 講義から始まる、文化との出会い 今回も、第一線で活躍する講師お二人をお迎えし、スペイン産オリーブオイルとワインについて講義をしていただきました。知識だけを伝えるのではなく、その土地で暮らす人々の文化や背景まで紐解いてくださる講義は、まさに旅をしているような時間だったのでは。熱心にメモを取る姿や、うなずきながら耳を傾ける参加者の表情がとても印象的でした。     スペイン産オリーブオイル 【講師:田川敬子氏】 @keiko_spain_oliveoil サプライズで、テーマにしたバレンシアのご紹介をしてくださった後に、オリーブオイルの講義が始まりました。講師 田川さんだからこそ伝えられる現地の情報をふんだんに取り入れた内容は、他にはありません。そのうえまだ日本には輸入されていないバレンシア産のオイルも登場。そこに加え、品種の違い、作り手のこだわりがわかるオイルを絡めて、4種のテイスティングがありました。     スペインワイン 【講師:常田 諭史氏】 @satoshi_tsuneda 「コルピナット」という、スペイン産スパークリングワインの乾杯のあと、ワイングラスを目の前にリアルに味わいながら、講師 常田さんがワインの講義をしてくださいました。東京在住ですが頻繁に現地を訪問されている常田さんならではの内容でした。テーマに合わせた「バレンシアワインについて」だけでなく、政府観光局からバレンシアの資料を皆さんにご用意してくださっていたことは、当日の驚きでもありました。地図もあり、持っていたい内容が詰まっていましたね。   講義を終える頃には、参加者の皆さんの表情から「早く料理と次のワインを味わってみたい」という期待が伝わってきました。   乾杯のタイミングに込められた、小さな工夫   講義のあとは、共催レストランの有限会社バーゼル洋菓子店 渡辺社長より乾杯のご挨拶をいただきました。実は今回の進行には、当日だからこそ生まれた小さな工夫がありました。   有限会社バーゼル洋菓子店代表取締役  渡辺 純さん   当初は二つの講義を終え、乾杯を行う予定でした。しかし当日は朝から暑い気温だったこともあり、会場全体の流れや雰囲気をみた常田さんから「せっかくならワインは講義を聞きながら味わっていただきましょうか」と提案があったのです。そこで急きょ、乾杯をワイン講義の前に行うことになりました。 その判断は結果的に大正解でした。というのも参加者の皆さんがグラスを片手に、実際にワインの香りや味わいを確かめながら講義を聞くことができ、言葉だけでは伝わらない魅力を五感で体験していただける時間となったからです。   Nadal Brut...

「OLIVE JAPAN SHOW 2026 ☆ まるしぇ」 世界が認めたオリーブの魅力を体感しました
olive japan®東京から、味わうスペイン
by KatoTomoko7月,10,2026

「OLIVE JAPAN SHOW 2026 ☆ まるしぇ」 世界が認めたオリーブの魅力を体感しました

6月27日・28日、コートヤードマリオット銀座東武ホテルにて「OLIVE JAPAN SHOW 2026 ☆ まるしぇ」が開催されました。   一般社団法人日本オリーブオイルソムリエ協会 多田俊哉理事長   会場には、世界各国から集まった高品質なエキストラバージン・オリーブオイル、テーブルオリーブ、関連食品が並び、初日は台風にもかかわらず多くの来場者でにぎわっていました。年に一度のオリーブの祭典とも言われるこのイベント。生産者や輸入事業者の皆さんが直接商品の魅力を伝える姿が印象的です。この日のために訪れた方々は、試食や会話を楽しみながら、自分好みのオリーブ製品を見つけられるまたとない機会でもあります。二日間、会場はオリーブファンが集まる温かな雰囲気に包まれていました。   オイルをテイスティングできる「オリーブオイルバー」:会場入口 世界最大級の国際コンテストで選ばれた逸品   OLIVE JAPAN® 2026 国際オリーブコンテスト 最優秀賞8品   「OLIVE JAPAN® 2026 国際オリーブコンテスト」では、世界各国からエントリーされた801品を対象に厳正な審査が行われ、過去最多となる620品が受賞しました。 多田俊哉オリーブオイルソムリエ特別賞10品   最優秀賞8品をはじめ、多田俊哉オリーブオイルソムリエ特別賞10品、金賞374品、銀賞228品、さらに各国ベスト賞やマーガレットエドワーズ記念特別賞などが発表され、日本国内でも世界最高品質のオリーブオイルに触れられる貴重な機会となりました。 スペイン勢が圧倒的な存在感 今回のコンテストで特に目を引いたのが、オリーブオイル大国・スペインの圧倒的な実績です。 日本オリーブオイルソムリエ協会 多田俊哉理事長(左) 株式会社イスコ 五十貝 京子さん(中) プレゼンテーター香坂みゆきさん(右)   スペインからは、239品がエントリー。これは参加国の中でも際立つ出品数でした。その実力は審査結果にも表れ、最優秀賞8品のうち3品をスペイン勢が獲得しました。さらにオリーブオイルの専門家であり、オリーブオイルソムリエ協会理事長 多田俊哉氏が選ぶ「多田俊哉オリーブオイルソムリエ特別賞」10品のうち3品もスペイン産が受賞。金賞・銀賞を含めたスペイン勢の受賞数は173品に上り、世界屈指のオリーブオイル生産国としての実力をあらためて証明する結果となりました。   今回の取材では、スペイン産オリーブオイルの受賞生産者にもお話を伺うことができました。標高が高いオリーブ畑から収穫されるオイルや、ビオディナミを意識したオイルなど、豊かな個性が光ります。一堂に集まるこのイベントだからこそ、オリーブオイルの世界をじっくり知ることができます。品質への徹底したこだわり、収穫から搾油までいっさいの妥協をゆるさない姿勢に触れることができました。そのひと匙の味わい、一本のオリーブオイルが食卓に届くまでには、長年培われた技術と情熱が込められていることをここでも実感しました。   一般社団法人日本オリーブオイルソムリエ協会 遠藤校長   実際にテイスティングすると、同じ品種でもはっきりとしたちがいを感じることができます。畑の場所、気候、生産者の哲学により、まるでワインのようです。フレッシュな青い香りや心地よい辛み、豊かな果実味が広がり、「オリーブオイルはここまで違うのか」と、驚かされる場面も少なくありません。 生産者やインポーターとの出会いも、このイベントならでは 会場では、国内外の出店者の皆さんが笑顔で来場者を迎え、商品の特徴やおすすめの楽しみ方をていねいに紹介してくれます。     オリーブオイルだけでなく、テーブルオリーブや加工食品、フレンチのシェフによる焼き菓子など幅広い商品が並び、どのブースも活気にあふれていました。生産者や販売者の皆さんと直接話せることで、味わいが生まれるまでの背景やストーリーまで知ることができ、買い物以上の価値を感じられるイベントを体感できました。...

96カ月が育てた一杯。「ペレ・ベントゥーラ PERE VENTURA GRAN VINTAGE CAVA de Paraje Calificado Can Bas 」
cavapere ventura東京から味わう、スペイン
by KatoTomoko7月,03,2026

96カ月が育てた一杯。「ペレ・ベントゥーラ PERE VENTURA GRAN VINTAGE CAVA de Paraje Calificado Can Bas 」

7月1日、東京・明治記念館にて、D.O.CAVA カバ原産地呼称統制委員会主催によるプロフェッショナル向けセミナーが開催されました。 東京・明治記念館   第一部では、CAVA広報のジュディ・マネロ氏が「D.O.CAVAー世界をリードするレギュレーションと卓越した品質」をリアルタイムにオンラインに登場して解説。 CAVAの特徴、産地、製法、歴史、新しい取り組みなど、CAVAを理解するための幅広い内容を講義しました。講義後の質疑応答では、コルピナット、クライメイトチェンジ、日本へのカテゴリ別の輸入割合やレケナへの名称変更など、4つの質問がありました。ジュディ氏の丁寧な回答が印象に残っています。   CAVAテイスティングで紹介された6種   今回は、近年見直されたCAVAのカテゴリーについてご紹介します。カテゴリーは瓶内での最低熟成期間(月数)によって区分されています。それぞれの個性がより明確に表現されるようになりました。 【カバのカテゴリー】 ・9ヶ月以上の熟成:カバ・デ・グアルダ カバ・デ・グアルダ・スペリオル ・18ヶ月以上の熟成:カバ・デ・グアルダ・スペリオル・レセルバ ・30ヶ月以上の熟成:カバ・デ・グアルダ・スペリオル・グラン・レセルバ ・36ヶ月以上の熟成:カバ・デ・グアルダ・スペリオル・デ・パラへ・カリフィカード なかでも「カバ・デ・グアルダ・スペリオル」の最高位に位置づけられるカバ・デ・パラへ・カリフィカード(36カ月以上の熟成)は、時間が生み出す複雑さとエレガンスを象徴する存在ともいえます。 テイスティングに並んだ6種類のCAVAの中で、唯一カバ・デ・パラへ・カリフィカードとして登場したのが「ペレ・ベントゥーラ PERE VENTURA GRAN VINTAGE CAVA de Paraje Calificado Can Bas 2015」です。   ペレ・ベントゥーラ PERE VENTURA GRAN VINTAGE CAVA de Paraje Calificado Can Bas    土着品種のマカベオとチャレッロが50%ずつ、そして澱とともに96ヶ月熟成されています。糖度によりカバの特徴が変わります。このカバは、しっかり辛口(エクストラ・ブルット:残糖 0~6g/L)です。グラスに注がれた黄金色、しなやな酸、その味わいの存在感は、皆さんにもぜひ体験して欲しいです。 第二部は、「スペリオールCAVAと料理のマリアージュ」。ソムリエであり、レストランseries総料理長(ミシュラン1つ星)の金子優貴氏が考案した6種のペアリングを体験しました。今回紹介された6種のCAVAうち、4つの生産者を実際に訪問されています。ソムリエであり料理人でもある金子氏だからこそ語れるエピソードは、生産者との交流や土地の風景、その背景も立体的に伝えてくださいました。   CAVAマリアージュメニュー   6種のCAVAは、それぞれ異なる熟成期間やスタイルを持ち、それぞれに個性豊かな表情を見せてくれました。その締めくくりとして登場したのが、この日唯一の36カ月熟成カテゴリーに属する「ペレ・ベントゥーラ PERE...

人が人を連れてくるビストロ「Pegli」分倍河原
pegli東京から味わう、スペイン
by KatoTomoko6月,25,2026

人が人を連れてくるビストロ「Pegli」分倍河原

  先日、私の輸入しているスペイン産オリーブオイルをつかってくださっているお店「Pegli」で食事をしました。2年ぶりの再訪です。   2年前の三坂シェフ   シェフの三坂さんは、数々の名だたるフレンチレストランで腕を磨き、長年にわたって料理と向き合ってきて、独立された方。2年前の5月にビストロ「Pegli」が誕生しました。 2年前の11月、スペイン出張の時に突然、電話がかかってきて帰国後に再会しました。(じつはそのとき、誰もが驚くエピソードがありました。それはまた別の機会にご紹介したいです) お店はビストロ。けれどワインリストには、フランスに並んでスペインワインがあり、料理にはスペインのオリーブオイルもつかわれています。     カウンターに座り、まずその日のグラスワインをお願いしました。前菜はどうしようかな、とメニューを開いたところで、シェフが「前菜の盛り合わせにする?」と、声をかけてくださって、即決です。白ワイン(写真を撮り忘れました)と、いかにも丁寧に仕込みがされていることがわかるぜいたくな前菜を楽しみながら、メイン料理を選ぶためにメニューをみて、ワインリストも拝見していました。   今回の前菜盛り合わせ   気づけば、スペインワインを見つけると、すぐに「あ!スペイン」と思っている自分に気が付きます。もちろんスペインに関わる仕事を何年もしているから当たり前なことかもしれません。しかし、ふと、それだけではない気がしました。   本日のグラスワイン(カリフォルニア)   グラスに注がれたワインや、料理に添えられたオリーブオイルを味わいながら、私が思い浮かべていたのは商品のことではなく、その向こうにいる人たちのことでした。 スペインでぶどうを育てて、醸造する人。 オリーブを収穫し、搾油する人。 その価値を信じて日本へ届ける人。 そして、数ある中から素材を選び、一皿の料理として表現するシェフ。 一本のワインやひと匙のオリーブオイルは、たくさんの人の手を渡りながら私たちの食卓へやってきます。 そんなことを考えていた夜、もうひとつ印象に残ったことがありました。私が食事をしている間に、後から何組かのお客様が来店されたのです。 最初に入ってこられたのはフレンチレストランのオーナーとお連れ様。その後にはイタリアンレストランのオーナーシェフが。偶然かもしれません。けれどもこういう光景を見るたびに思います。味わいに信頼がある店には、その道の人たちが自然と足を運ぶのだと。   誰かが大きな声で宣伝するわけではないのに。 現に、このビストロにはホームページもなく、Instagramだけ。(@pegli_misaka)ふと「行きたいな」と思って確かめると「○月○日、満席となっております」という文字が出ていることが少なくありません。タイミングを逃し続け、気づけば2年ぶりの食事になったのでした。   パテ(2年前)   2年前、家族でお邪魔したときも、帰り道に子どもたちが「電車に乗って行かないといけないお店だけど、ぜったいに、また行きたい!!」と、言ってましたね。   自家製ハム(2年前)   後日、このお店でいただいたものをInstagramに投稿したときのこと。別々の友人からそれぞれ「どこのお店か教えて!」と、連絡をもらいました。お店を紹介すると、後日、それぞれ実際に足を運んだとのこと。そしてふたりから同じようなメッセージが届きました。「すごく素敵なお店を教えてくれてありがとう」と。 自分が好きなお店だからこそ、私までとても嬉しくなったのは言うまでもありません。   生ハムサラダ(2年前)   こうやって「あそこへ行こう」と思う人がいて、その人がまた別の誰かを連れてくる。そうして人から人へと受け渡される信頼が積み重なっていくのだなと。   鶏肉の炭火焼き(2年前)   考えてみれば、スペインのワインやオリーブオイルも同じです。つくる人がいて、届ける人がいて、選ぶ人がいる。そして最後に、その価値を料理として表現する人がいる。   牛肉の炭火焼き(2年前)   私がその夜に感じていたのは、料理やワインそのもの、そしてその向こうにいる人と人が信頼によってつながっていく様子だったのかもしれません。...

Spain Wine Food Journal

スペインワインと食協会ジャーナル

【7月5日(日) FM15:30~】旅するスペインワイン
spainwinefood-journal
by KatoTomoko7月,02,2026

【7月5日(日) FM15:30~】旅するスペインワイン

スペイン好き、ワイン好きの皆さんにうれしいお知らせです! パナバックプレゼンツ、FMから、スペインをもっと身近に感じられる新番組 「旅するスペインワイン」 がスタートします!番組では、毎回スペイン各地のワイン産地を巡り、その土地ならではのワインはもちろん、料理や食文化、歴史、観光スポット、そしてスペインワインの楽しみ方まで、多彩なテーマでスペインの魅力をお届け。まるで現地を旅しているような気分で、スペインワインの世界を楽しめる番組です。スペインが好きな方も、ワインに興味がある方も、ぜひチェックしてみてくださいね! タッキー816 みのおエフエム初回は【7月5日(日) 15:30~】ぜひ、チャンネルを合わせてください!番組名: 旅するスペインワイン みのおFM 81.6 MHzパーソナリティ: 岡本 麻友子 @mayuko_okamoto_番組ナビゲーター: 長崎わこ提供: 株式会社パナバック@panavac_co 毎月 第一日曜日 15:30-16:00再放送1 : 同日 22:30-23:00再放送2 : 翌日(月) 15:30-16:00 スペインワインと食協会とは スペインワインと食協会は、「スペインワインと食文化を囲み、高品質なスペインの魅力を皆さまと体感すること」を原点に、一過性ではないスペインブームを築く活動をしています。今後もスペインワインと食を真ん中に、新しい取組みや情報をご提供して参ります。 スペインワインと食大学運営:スペインワインと食協会(日本事務局/(株)LA PASION加藤 スペインオフィス/原田) WEB:spainwinefood.org E-MAIL: info@spainwinefood.org   今年も「スペインワインと食」に関する情報を、日本とスペインから、イベントの告知も含めて発信してまいります。最新情報をいち早く知りたい方は、毎週金曜日に配信しているスペインワインと食協会のニュースレター「LOHASPAIN」をご活用いただけたら幸いです。無料購読はこちらから。 Tomoko Kato 加藤智子Editor-in-chief  福岡県出身のフードジャーナリスト、インポーター。1997年からシェフやワイン販売などの経験を積み、調理師免許を取得。青山の老舗レストランではワインのトップセールスとして活躍し、その後リストランテ「アクアパッツァ」にて広報・PRを担当。2009年、スペイン産オリーブオイルに一目惚れして「LA PASION」を立ち上げ、今年で16年目を迎えるインポーターとして多くの顧客に恵まれている。2011年には「スペインワインと食協会」を設立し、30回以上のプロモーションを手がける。スペイン・アンダルシア州政府から、世界一のオリーブオイル展示会にプレスとして正式招聘され、取材・執筆を担当。特に「スペインワインと食大学」は告知と同時に満席になる人気講座として好評を博している。現在はWebマガジン「LOHASPAIN」の編集長として、スペイン食文化やワインの魅力を国内外に発信中。 @ tomoko_kato_lapasion 


満席【7/12】第18回スペインワインと食大学
スペインワインと食大学
by KatoTomoko5月,24,2026

満席【7/12】第18回スペインワインと食大学

  ★【第4弾・10周年】 第18回スペインワインと食大学~スペインワイン&オリーブオイル~ ・スペインワインと食大学とは スペインワインと食大学は、スペインワインと食協会の企画として“オトナの学び場”をテーマに、2016年春に開講しました。おかげさまで今年10周年を迎えます。 “見て、聞いて、薫って、味わって、体感する”五感すべてでスペインワインと食文化に触れる学びの場として、ライブ感あふれる講義と多彩なテーマを重ねてまいりました。   前回1/31のスペインワインと食大学「スペイン産オリーブオイル」VOL.4の様子   ・初めての試み!第18回のテーマは、「スペインワイン&オリーブオイル」のダブル講義 スペインワインとオリーブオイル。第18回目のスペインワインと食大学は、“知る”と“味わう”を一度に楽しめる、特別なダブル講義を開催します。 スペインを、味覚で旅する夏の一日。   7月、場所は都立大学南大沢キャンパス。   23区から約1時間。駅を降りると、広い空と豊かな緑が迎えてくれます。大学の門をくぐり、木々に囲まれた散歩道を歩く時間は、まるで小さな旅のはじまり。どこか懐かしい、あの頃の青春の空気を感じながら、ゆったりと会場へ向かいます。 緑のキャンパスで過ごす、小さな旅   今回の会場は、国際交流会館内にあるBASEL Public House。 八王子を中心に、多摩・湘南エリアで長く愛され続けてきた有限会社バーゼル洋菓子店が手がけるレストランです。 「本物で永続する地域一番店」を掲げ、今年で創業59周年。 ケーキカフェ「BASEL」、自家焙煎コーヒーを楽しめる「TAKAO COFFEE ROASTERY & CREAM」、リゾートスタイルの「PAPER MOON」など、“本物”を大切にしたブランドを展開してきました。   BASELグループの中で2番目にオープンした豊田店。 1/31スペインワインと食大学開催はこちらで1/31レポートはこちら   そんなバーゼルが昨年新たにオープンしたバーゼルパブリックハウス(BASEL Public House)は、学生、地域の人々、そして海外からのゲストが自然に集う空間。 緑あふれるキャンパスの中で、上質な食と豊かな時間を楽しめる特別な場所です。 人と人、地域と世界をゆるやかにつなぐ。BASEL Public Houseは、食を通して新しいコミュニティを育む、開かれたレストランです。   バーゼルパブリックハウス(BASEL Public House)   今回、この場所で開催するのが、スペイン・バレンシアをテーマにした特別イベント。スペインワインとオリーブオイルを深く楽しむ、“知る”と“味わう”のダブル講座です。 今回お招きするのは、毎回キャンセル待ちとなる大人気のオリーブオイル講師・田川敬子氏と、待望のスペインワイン講師・常田諭史氏。 実はお二人は、スペイン・バレンシアで出会って以来、姉弟のように親交を深めてきた特別な存在。ワイン講師である常田氏がスペインのワイナリーを巡る中で田川氏と出会い、そこから長く交流が続いています。 だからこそ、現地の空気や人の温度まで感じられるリアリティがあります。 バレンシアでつながった、二人の講師...

【フォトレポート】スペイン・カナリア諸島の生産者が歩いた北海道・余市の3つのワイナリー
ビニャティゴ余市東京から、味わうスペイン
by KatoTomoko5月,01,2026

【フォトレポート】スペイン・カナリア諸島の生産者が歩いた北海道・余市の3つのワイナリー

スペイン・カナリア諸島テネリフェ島の生産者「Bodegas Viñátigoビニャティゴ」 @bodegasvinatigoが、ついに北海道・余市の地に降り立ちました。彼らが「北海道のワイナリーを訪れたい」そう話してから2年。 4月末、ついに実現したのです。   今回訪問したのは、日本でもトップクラスの注目を集める3つのワイナリー。   DOMAINE MONTドメーヌ・モンさん @domainemont   DOMAINE YUIドメーヌ・ユイさん @domaineyui Domaine Takahikoドメーヌ・タカヒコさん @domaine_takahiko   それぞれのワイナリーを巡りながら、醸造家同士の対話は途切れることがありませんでした。 特集へ向けて 今回の訪問については、後日、あらためて特集記事として詳しくお届けする予定です。各ワイナリーでの対話をより深く掘り下げていきたいと考えています。 その前に、まずは現場の空気を感じていただくためのフォトレポートをお届けします。   フォトレポート   【写真:畑を歩きながら語り合う醸造家たち】 言葉を交わしながら、互いの技術と哲学を共有する時間) ドメーヌ・モンさんにて   ドメーヌユイさんにて   ドメーヌ・タカヒコさんにて     【写真:ワイナリー内でのテイスティングシーン】 ドメーヌ・モンさんにて   ドメーヌユイさんにて   ドメーヌ・タカヒコさんにて   ワインという広く深い、その世界。 筆者自身も、今回の取材を通じ、これまでの日本ワインへの印象が明らかに変わりました。 おそらくわたしと変わらない温度で感動していたカナリア諸島の生産者ビニャティゴのメンバー。その表情をみて、日本人として、ただ嬉しくなってしまいました。 日本からこんな味わいが生まれて、世界のワイナリーから注目されていることに。   この出会いが、これからどんなふうな化学反応につながっていくのでしょうか。      ...

【4/13・協会後援】エリアス来日!ウルテリオール全7種×モンリコ(田町)スペシャルディナー
eventwine
by IkumiHarada3月,20,2026

【4/13・協会後援】エリアス来日!ウルテリオール全7種×モンリコ(田町)スペシャルディナー

注目の醸造家エリアス・ロペス・モンテロが4月13日(月)来日します。ウルテリオール新作ペットナットの一般初披露と全7種、「コメドール・モンリコ」の料理が響き合う一夜限りの特別ディナー。  

【レポート】第16回スペインワインと食大学〜アヒージョ×しょうゆ、「黒アヒージョ」を深掘りする
アヒージョ黒アヒージョ
by KatoTomoko3月,10,2026

【レポート】第16回スペインワインと食大学〜アヒージョ×しょうゆ、「黒アヒージョ」を深掘りする

第16回スペインワインと食大学 「スペイン料理:アヒージョ」Vol.1 ~スペインにおいてのアヒージョとは。日本ならではのアヒージョ×しょうゆ、「黒アヒージョ」を深掘りする~   アヒージョにしょうゆを加えるとどうなるのでしょうか。 スペイン料理としてすっかり日本に定着したアヒージョ。その料理が、しょうゆという日本の食文化と出会ったとき、どのような可能性が生まれるのかを皆さんともっと深掘りしたい。 そんな問いから生まれた今回のスペインワインと食大学。当日は満席の参加者を迎え、おかげさまで大きな盛り上がりの中でイベントを終えることができました。     きっかけは、ご当地グルメとの出会い 昨年、「黒アヒージョ」コンテストの審査員としてお声かけいただいたことが、この料理との最初の出会いです。 オリーブオイルとにんにくで食材を煮込むスペイン生まれの料理、アヒージョに日本のしょうゆのニュアンスを重ねた一皿。千葉県では、新しいご当地グルメとして盛り上がっていると聞き、興味を惹かれました。 コンテストには、街のレストランからホテルまで、さまざまな料理人が参加。ジャンルもスペイン料理にとどまらず、中華やイタリアンなど、それぞれの解釈で「黒アヒージョ」をつくり、エントリーしていました。 そして最終審査。実際に味わったとき、思わず驚きました。 しょうゆの旨味が加わることで、どこか懐かしさを感じる味になる。けれど同時に、オリーブオイルのコクと重ることで、これまでにない新しい味わいが生まれているのです。 しかも、料理はとてもシンプル。だからこそ、食材の組み合わせ次第で表情が変わり、そこには無限の可能性が広がっています。 この料理は、アレンジという言葉では収まりきらない。 日本ならではの食文化として、もっと深く探ってみたい。 そう思ったことが、今回のイベントを企画する出発点でした。 黒アヒージョコンテストのレポート「黒アヒージョ:日本発、新たなご当地グルメの可能性」はこちら       スペイン人講師が語る「本場のアヒージョ」   セミナー前半では、スペイン大使館からルベン・フェルナンデス氏によるアヒージョの解説からスタートしました。ルベン氏と、コンテストでご一緒したとき、「黒アヒージョ」に、とても興味をお持ちだったからです。 ルベン氏は、2009年から日本に在住し、日本の文化も理解しています。また料理にも長く関わっていた方。今回はとくに、生まれ育ったバルセロナでの経験を思い出してもらい、本場での視点を重点的にお話ししていただきました。 皆さんが真剣に耳を傾けていたのが印象的です。   スペイン大使館 ルベン・フェルナンデス氏   黒アヒージョの可能性 講座の後半では、私から黒アヒージョの可能性についてお話ししました。 アヒージョの材料はとてもシンプル。だからこそ、素材の質がそのまま味に表れますし、背景を知るとさらに見え方が変わります。 昨年のコンテストでも、千葉県の食材をふんだんに生かしたレシピが発表されています。肉を主役にした力強い一皿、魚介の旨味を引き出した繊細な一皿、野菜を主役にした優しい味わい、アヒージョと言われなければわからない見た目ながら、アヒージョの材料がしっかりと使われている一皿、など、その多様性と、アレンジの奥行きに、私は心から感激しました。     一流のミシュランシェフが手掛けることもできる一方で、「今夜の夕飯にしよう」と、ご家庭で気軽に作ることもできます。私たちの愛するしょうゆは、多彩な調味料。主役になったり、下味に使ったり、仕上げに使ったりできます。   今回の料理を担当したマドリッド出身のシェフ、フェリペ氏は、その点をとても大切にしていました。 シェフが提案した「黒アヒージョ」は、少し意外なスタイルで登場しました。それはまるでしゃぶしゃぶのように楽しむ一皿です。 まず、刺身用の天使の海老を用意。しょうゆは名産地として知られる千葉県産を選び、海老を軽く漬け込みます。 海老の頭は、にんにくをきかせたオイルで香ばしく焼き上げます。こうして旨味を引き出したオイルがこの料理のベースに。 最後は、熱々のオイルに海老をさっとくぐらせていただく。しゃぶしゃぶのように、自分の手で仕上げながら味わうスタイルです。 オリーブオイルやにんにくと同じように、しょうゆも料理の骨格をつくる大切な要素。見えない部分ですが、特別コースの前菜の下味にもしょうゆを使い、その他、なす、キャベツ、ネギも千葉県産を選んでいたそうです。 ごまかしのきかない料理だからこそ、素材の選択には細心の注意が払われていました。 乾杯とともに始まった食体験 講義が終わり、いよいよ実食です。この日は、本イベントを後援してくださったスペイン国営のインスティトゥト・セルバンテス東京館長ビクトル・アンドレスコ氏にもご参加いただきました。 (インスティトゥト・セルバンテス東京館長ビクトル・アンドレスコ氏:右)...

Spanish Lifestyle

最高の人生を叶える スペイン流レシピ

【2/2 BWW発表】消費者は専門家と同じワインを好むのか? バルセロナワインテストの検証結果とは
by IkumiHarada

【2/2 BWW発表】消費者は専門家と同じワインを好むのか? バルセロナワインテストの検証結果とは

2月2日から、高品質スペインワインの国際見本市 Barcelona Wine Week がバルセロナで開催されます。そのBWWの舞台で、筆者が取り組む 「バルセロナ·ワイン·テスト(BWT)」 のプレゼンテーションを行うことになりました。テーマは、「消費者と専門家は、同じワインを好むのか」。2月2日17時より、消費者と専門家(1/26開催)を対象に実施した2つのワインコンクールの結果と、そこから得られたデータが示す“市場のリアル”を発表します。

美食の街サン・セバスティアンで味わう、Narru (ナル)という食体験
by IkumiHarada

美食の街サン・セバスティアンで味わう、Narru (ナル)という食体験

サン・セバスティアンの人気レストラン〈Narru〉で味わう、料理とワインの調和。食後まで続く上質な美食体験をレポート。  

ワインの未来はここから動き出す─次世代へつなぐ、バルセロナワインテスト2025
by IkumiHarada

ワインの未来はここから動き出す─次世代へつなぐ、バルセロナワインテスト2025

先月「Spanish Lifestyle」でご紹介した「バルセロナワインテスト・アーバン2025」は、多くの皆さまのご協力のもと、無事に幕を閉じました。バルセロナ初の一般参加型ワインコンクールとなった本イベントには、150名の参加者が集い、200種類以上のワインをブラインドでテイスティング。会場は熱気に包まれ、ワイン文化の新たな可能性を象徴する場となりました。 バルセロナワインテストCEOのロジェール・グリフォイ・デクララをはじめ、「Spanish Lifestyle」でもおなじみのテクニカルディレクターのフアン・ムニョス先生、そして筆者自身もチームメンバーとして運営に携わり、約1年にわたり準備を重ねてきました。正直、これまでで最も忙しく大変な1年でした。しかし、若き審査員たちが「また来年も絶対に参加したい!」「ワインがもっと身近な飲み物になった!」と目を輝かせる姿を目にした瞬間、苦労はすべて報われたと感じました。 今回は、現地で紹介された内容を基に、イベントの模様を日本語でお届けします。 バルセロナ・ワインテスト・アーバン2025、大きな成功150名の若者が200種以上のワインをブラインドで体験!バルセロナ 11月7日金曜日、バルセロナのホテル・インターコンチネンタルにて、第1回となる「バルセロナワインテスト・アーバン2025(Barcelona Wine Test Urban 2025)」が開催されました。本イベントは、消費者が本当に好むワインを明らかにすることを目的に設計された、新しいスタイルのワインコンテストです。期待を大きく上回る結果となり、150名の参加者が集まり、さまざまな産地・スタイル・価格帯の200種類以上のワインをブラインドで評価しました。 この呼びかけには特に若い層を中心とした多様な参加者が集まり、来場者は男性55%、女性45%という構成。ワイン愛好家や、新しい銘柄を発見したいと願う一般のワインファンが多数参加しました。応募希望者が定員を大きく上回り、多くの方の参加をお断りせざるを得ないほどでした。これは、テイスティング体験型イベントへの関心の高まりと、消費者の声を重視するワイン業界の新たな動きを象徴しています。 試飲セッションでは、各参加者に15杯のワインがラウンド形式で提供されました。ワインごとに、参加者はボトルのQRコードを読み取り、スマートフォン上の簡易テイスティングシートで「香り」「味わい」「バランス」「好感度」を評価します。ブランド名や原産地、価格は一切知らせず、参加者は独立した秩序ある環境で、完全にブラインドの評価を行いました。 「アマチュアの参加者が15種類ものワインを評価するという挑戦には、少し不安もありましたが、結果はまさに“満点”でした」と、本大会のチームメンバーでありソムリエ養成講師でもあるフアン・ムニョス氏は語ります。「参加者たちは、一つひとつのワインをしっかり味わい、比較し評価していました。その姿は本当に模範的で、頼もしく感じました。」 一方、同チームのロジェール・グリフォイ・デクララ氏は、この規模のテストにおける技術的挑戦について次のように述べています。「初回ということもあり、技術面と物流面の完璧な運営を優先するため、出品ワインを200本に限定しました。評価はすべてリアルタイムでスマートフォンから行われるため、数十件の同時投票には大きな技術的負荷がかかります。まずは体験の質を確実に保証することを最優先にしました。その結果、すべてが完璧に機能しました。」 事前の参加者インタビューでは、多くの若者が「ワインは遠い存在」と感じていることが分かりました。しかし、今回のような動的で参加型、さらにガイド付きのテイスティング体験を通じて、ワインに親しみを感じるきっかけになったことが確認されました。これは、新しい世代との接点を模索するワイン業界にとって、大変意義のある成果と言えます。 テイスティング後には、コンテストに出品した一部のワイナリーの代表者が参加するショールームが開かれ、参加者が生産者と直接会話しながらワインを再度試飲する交流の場となりました。この空間は、造り手と消費者が出会い、品種や地域、スタイル、トレンドについて自由に語り合える貴重な場となりました。 第1回大会の成功により、「バルセロナワインテスト・アーバン2025」は、従来のコンテストに代わる新しいモデルとして、革新的な一歩を踏み出しました。消費者の意見を中心に据えたハイブリッドな試みとして、「味わう」「学ぶ」「共有する」という体験を通じて、人々をつなぐ新しいワイン文化の形を提示したことも、大きな成果です。 主催者は今後、消費者による総合評価と、来場者が最も高く評価したワインの最終ランキングを発表する予定です。また、審査結果や受賞ワインの詳細は、来年2月に開催される「バルセロナワインウィーク(Barcelona Wine Week)」で発表されます。 さらに、次回はプロフェッショナル部門「バルセロナワインテスト・プロフェッショナル2026」が、2026年1月27日にバルセロナで開催されます。こちらは、バイヤー、ソムリエ、ジャーナリスト、ワインコミュニケーターなど業界の専門家が集い、100点満点方式のブラインド・テイスティングを実施。参加ワイナリーにはメダルおよび品質認証が授与される予定です。 最後に 「バルセロナワインテスト・アーバン」を通じて、若い世代がワインに触れ、味わい、学び、共有する場が生まれたことを実感しました。この試みは、次世代の嗜好や考え方を尊重しながら、ワイン文化を新たな形で広げていく可能性を示しています。ワイン業界にとっても、若い世代との接点を深める貴重な機会となりました。 「バルセロナワインテスト・アーバン」は、次世代にワイン文化を継承し、業界全体を活性化するプラットフォームとしての役割を掲げています。参加者と造り手、地域社会をつなぐ架け橋として、ワインを通じた新しい体験の場を創出することを目指しています。来年はさらに国際的な広がりも視野に入れ、より多くの皆さまに感動的で楽しい体験をお届けできるよう、準備を丁寧に重ねてまいります。 【関連記事】バルセロナ発ワインコンクール ― バルセロナワインテスト (Barcelona Wine Test)【2/2 BWW発表】消費者は専門家と同じワインを選ぶのか? バルセロナワインテストが明かす真実【バルセロナワインテスト・アーバン2025 メディア掲載まとめ事】・VineturEl Barcelona Wine Test Urban 2025 reúne a 150 jóvenes en una cata a ciegas de más...

バルセロナ発ワインコンクール ― バルセロナワインテスト (Barcelona Wine Test)
by IkumiHarada

バルセロナ発ワインコンクール ― バルセロナワインテスト (Barcelona Wine Test)

カタルーニャ州バルセロナで、全く新しいワインコンクール「バルセロナワインテスト(Barcelona Wine Test)」が誕生しました。 近年、世界的に若者のアルコール消費は変化していますが、地中海諸国ではワインは昔から人々の暮らしに寄り添う特別な存在。食卓を彩り、人と人との絆をつなぐひとときを育んできました。バルセロナワインテストは、このワイン文化の魅力と価値を未来につなぎ、次世代に受け継ぐため、ワインを楽しむ文化の継承と業界全体の発展を目指す有志が集結して誕生しました。 バルセロナが舞台の理由 バルセロナはワインとトレンドが息づく街であり、国際的にも高く評価されています。ここでは伝統、ガストロノミー、観光、そして地中海文化が調和し、革新と創造性が自然に共存しています。さらに、スペインワインの国際見本市として、年々その存在感を高める「Barcelona Wine Week(BWW)」も、バルセロナをワインの都市として後押ししています。 そのバルセロナから、新しいワインコンクールが誕生しました。生産者、コミュニケーション、マーケティング、テクノロジーのプロフェッショナル、そしてソムリエで教育者でもあるフアン・ムニョス先生と、筆者自身を含む多様なメンバーが力を合わせて立ち上げた―「バルセロナワインテスト(Barcelona Wine Test)」です。このコンクールは、単にワインを評価する場ではありません。生産者を応援し、業界を盛り上げ、そしてワインの未来をともに築いていく―そんな新しい挑戦の舞台です。バルセロナから始まるこの試みが、次世代へとその価値をつなぐ小さな一歩となることを願っています。 バルセロナワインテスト ―  2つの国際コンクール   1. バルセロナワインテスト・アーバン 2025(ワイン&ワイン由来部門)2025年11月7日開催 バルセロナの消費者と感度の高い若者が審査する、世界初のブラインドテイスティング形式ワインコンクール。 コンクール当日、Showroomで、消費者と業界関係者に直接PR 受賞ワインは「Barcelona Wine Week 2026」で国際発表 バルセロナの厳選したワイン専門店で試飲販売プロモーション(Barceloma Wine WeekのLike the cityの一貫として) 長期サポートでブランド価値を持続(オプション) 2.バルセロナワインテスト・プロフェッショナル2026(ワイン&ワイン由来部門)2026年1月26日開催 世界的に活躍する一流ソムリエやバイヤー、ワインジャーナリストによる厳正なブラインドテイスティングで、ワインの品質と市場での競争力を客観的に分析。 メダル受賞は品質と信頼性の証となり、輸出や販路開拓の戦略的機会を提供 バルセロナという国際ブランドの影響力により、受賞ワインは欧州および世界市場で高い注目を獲得 専門家による評価データを体系的にまとめた詳細レポートが、戦略立案やブランド価値向上の重要な指針に 販売・輸出支援やコンサルティングを含むサポートプログラム(オプション) 最後に 今日ご紹介したバルセロナ初のワインコンクール、「バルセロナワインテスト」は、“Spanish Lifestyle”のコンセプトを表現する場でもあります。ワインの未来を見つめ、造り手と飲み手、業界と消費者、そして地域社会と世界をつなぐ架け橋となることを目指しています。このコンクールを通じて、参加者一人ひとりが互いの文化や価値観に触れ合い、新しい発見や学びを得ることができます。また、受賞ワインは専門店や国際市場での販路拡大、輸出の機会へとつながるなど、産業としての成長も後押しします。バルセロナワインテストは、単なるワインコンクールではなく、業界全体を盛り上げ、次世代にワイン文化をに継承していくためのプラットフォームなのです。バルセロナは、多様な文化を受け入れ、創造性を育む土壌を持つ街。ここでは、日本文化や日本食が長年にわたり高い人気を得ており、それに伴い、日本酒やジャパニーズウイスキー、さらには日本ワインへの関心も高まっています。 日本でワインを造る皆さまにも、ぜひこの輪に加わっていただき、ともに未来のワイン文化を育んでいければ、これ以上の喜びはありません。 Barcelona Wine Test バルセロナワインテストBarcelona Wine Test Web サイト@bcnwinetest Barcelona Wine Testについてのお問合せはこちらから...

【モンテレイ】ガリシアで最も小さく、最も若いDO(原産地呼称) / DOモンテレイ試飲会レポート、バルセロナより
by IkumiHarada

【モンテレイ】ガリシアで最も小さく、最も若いDO(原産地呼称) / DOモンテレイ試飲会レポート、バルセロナより

ガリシア州オウレンセ県、ポルトガル国境に広がるD.O.モンテレイは、ガリシアで最も小さく、そして最も若い原産地呼称です。タメガ川とドウロ川流域という特異な気候条件が生む多彩なブドウ品種と、世代を超えて受け継がれる伝統が、モンテレイのワインに独自の個性を与えています。いま注目されるゴデーリョやメンシアはもちろん、パロミノやドーニャ・ブランカを使ったブレンドにも、この土地ならではの奥深い味わいが息づいています。

NEWS

スペインワインと食 最新ニュース

熊本県を中心とした地震の影響による配送遅延・荷受け停止について
by KatoTomoko7月,31,2026

熊本県を中心とした地震の影響による配送遅延・荷受け停止について

いつも当店をご利用いただき、誠にありがとうございます。 このたび発生した熊本県を中心とした地震の影響により、各配送会社におきまして熊本県を発着するお荷物の受付停止、および一部地域でのお届け遅延が発生しております。 現在、当店で利用しております配送会社においても、以下の影響が出ております。   日本郵便(ゆうパック)について 熊本県全域に発着するゆうパックのお引き受けを一時的に停止しております。九州地方を中心とする地域で引受けまたは配達となる郵便物およびゆうパックなどのお届けに遅れが生じる可能性があります。 https://www.post.japanpost.jp/newsrelease/pressrelease/9879629480.html ヤマト運輸について 全国から熊本県全域へのお荷物のお預かり、および熊本県全域から全国へのお荷物のお預かりを一時的に停止しております。九州全域でお荷物のお届けに遅延が発生する見込みです。 https://www.yamato-hd.co.jp/important/info_260728_2.html     そのため熊本県を発着するご注文につきましては、現在発送を承ることができない状況です。また、その他の地域につきましても、道路状況や配送会社の対応状況により、お荷物のお届けに遅れが発生する可能性がございます。 当店では、ご注文いただいた商品をできる限りお届けできるよう努めておりますが、安全を最優先に配送会社の状況を確認しながら対応してまいります。 お待ちいただいているお客様にはご不便とご心配をおかけいたしますが、何卒ご理解いただけますようお願い申し上げます。 被災された皆さまに心よりお見舞い申し上げるとともに、一日も早い復旧を心よりお祈り申し上げます。   配送会社からのお知らせ 最新の配送状況につきましては、各配送会社の公式案内をご確認ください。 ・ヤマト運輸 お荷物の集配および営業所の営業状況についてhttps://www.yamato-hd.co.jp/important/info_260728_2.html   ・日本郵便(ゆうパック) 郵便・荷物の配達状況についてhttps://www.post.japanpost.jp/newsrelease/pressrelease/9879629480.html   *配送状況は随時変更される可能性がございます。        

新連載「スペイン食文化をつくる人たち」〜100人の物語を未来へ
by KatoTomoko7月,22,2026

新連載「スペイン食文化をつくる人たち」〜100人の物語を未来へ

新連載 「スペイン食文化をつくる人たち」 100人の物語を未来へ。 料理も、ワインも、オリーブオイルも、人がつくる。 食文化は、一人ではつくれない   スペインの食文化は、有名なシェフだけがつくるものではありません。 第一線で活躍するシェフこそ、その味わいの背景に、数えきれないほどたくさんの方々が関わっている、そのことをよくご存知です。 畑でブドウを育てる人。 ワインを醸す人。 オリーブを育てる人。 チーズや生ハムをつくる職人。 市場で働く人。 サービスとしてお客様を迎える人。 そして、ひとつのイベントやプロジェクトを成功へ導くために奔走する人たち。 一皿の料理も、一杯のワインも、ひと匙のオリーブオイルも、ひとりの力だけでは生まれません。 それぞれの場所で誇りをもって、自分の仕事に向き合うプロフェッショナルがいて、初めてスペインの食文化は育まれています。     だからこの連載でご紹介するのは、多くの人に知られるシェフや生産者だけではありません。 表舞台に立つことが少なくても、その仕事や生き方に心を動かされた料理人や職人、生産者、ソムリエ、サービススタッフ、そして食文化を支える人たちも、この「100人」の中に記録していきたいと思っています。 この連載で大切にしたいのは、その人が何を大切にし、どんな思いで食文化を育み、未来へつないできたのか。 その人生や言葉を、一人ひとりていねいに記録していきたいと思っています。         わたしが惹かれたのは、料理だけではなく「人」だった   わたしが執筆を始めたのは、当時、業界最大手の飲食情報サイトでした。 担当は「ワインのある飲食店」。 新規オープンや話題のレストランを取材し、その魅力を伝える記事を書いていました。 編集長から言われていたのは、「店だけではなく、オーナーの生き様も書きなさい。」ということ。 だから取材では、お店のコンセプトや料理への想いだけでなく、「なぜ、この店をつくろうと思ったのですか。」と、質問していました。 すると、そこで聞いたことは、料理のことだけではない、ひとりのストーリーだったのです。 なぜ、この仕事を選んだのか。 どういうことに悩み、どんな壁を乗り越え、この店をつくろうと決意したのか。 そういうことを語られる場面が少なくありませんでした。     わたしはお店のコンセプトを聞くことは、もちろん好きです。 料理をいただき、その味わいに感動することも何度もありました。 でも取材の中でいちばん胸が高鳴ったのは、その人の人生に触れる瞬間でした。 「もっと聞きたい。」 気づけば、いつもそう思っていました。     実は私は、昔からドラマや映画が好きです。 心を惹かれていたのは、派手な展開ではなく、人が迷い、決断し、自分の道を歩んでいく姿でした。 だから取材で出会うシェフや生産者、職人たちが語る人生は、私にとって何よりも興味深い「本当の物語」だったのです。...

2026年夏季休業のお知らせ
by KatoTomoko7月,21,2026

2026年夏季休業のお知らせ

2026年夏季休業のお知らせ   *夏季休業のお知らせ*     誠に勝手ながら、2026年8月1日(土)から16日(日)まで、夏季休業とさせていただきます。 お客様にはご不便をおかけいたしますが、何卒ご理解のほどよろしくお願い申し上げます。   【オフィス休業期間】(※通常土日休業を含む休業期間です)  2026年8月1日(土)~8月16日(日)   【商品のお届けについて】 ・2026年7月31日(金)午前までのご注文→ 8月3日(月)までに発送 ・2025年8月1日(土)~16日(日)までのご注文→ 8/17(月)から順次発送   【Storeのご注文について】 インターネットは24時間注文受付しております。   【お問い合わせについて】 7月31日(土)12時以降及び、休業期間中のお問い合わせにつきましては、お電話、メールともに8月17日(月)12時以降、順次折り返しのご返答となります。予めご了承いただきますようお願い申し上げます。   撮影:Tomoko Kato   運営管理:LOHASPAIN(ロハスペイン) 株式会社LA PASION

ゴールデンウイーク休業のお知らせ
by KatoTomoko4月,27,2026

ゴールデンウイーク休業のお知らせ

ゴールデンウイーク休業のお知らせ   いつも当店をご利用いただき、誠にありがとうございます。 誠に勝手ながら、下記の期間をゴールデンウイーク休業とさせていただきます。 お客様にはご不便をおかけいたしますが、何卒ご理解のほどよろしくお願い申し上げます。   【オフィス休業期間】  2026年4月28日(火)~5月7日(木)   【商品のお届けについて】 ・2026年4月26日(日)までのご注文→ 4月27日(月)までに発送 ・2026年4月27日(月)~5月7日(木)までのご注文→ 5/8(金)から順次発送   【Storeのご注文について】 インターネットは24時間注文受付しております。   【お問い合わせについて】 4月26日(月)12時以降及び、休業期間中のお問い合わせにつきましては、 お電話、メールともに5月8日(金)12時以降、順次折り返しのご返答となります。 予めご了承いただきますようお願い申し上げます。   運営管理:LOHASPAIN(ロハスペイン) 株式会社LA PASION

送料改定のお知らせ
by KatoTomoko3月,10,2026

送料改定のお知らせ

いつもオンラインショップ「LOHASPAIN」をご利用いただき、ありがとうございます。 これまでできるだけ現状の送料を維持できるよう努めてまいりましたが、配送会社の料金改定や物流コストの上昇に伴い、このたび送料を見直すこととなりました。 日頃ご利用いただいている皆さまにはご負担をおかけしてしまい、大変心苦しく思っておりますが、これからも安心してお買い物を楽しんでいただけるよう、より良い商品とサービスをお届けできるよう努めてまいります。 ■改定日2026年3月17日(火)ご注文分より ■送料全国一律 880円(税込) ■送料無料について8,800円(税込)以上のご注文で送料無料となります。 何卒ご理解いただけますと幸いです。これからもどうぞよろしくお願いいたします。   「スペインワインと食」に関する情報を、日本とスペインから、イベントの告知も含めて発信してまいります。最新情報をいち早く知りたい方は、毎週金曜日に配信しているスペインワインと食協会のニュースレター「LOHASPAIN」をご活用いただけたら幸いです。 無料購読はこちらから。  

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Esencia

Esencia ジローナの夜に、香りの本質と出会った。
カタルーニャカタルーニャ料理ジローナスペイン産オリーブオイル
by KatoTomoko5月,16,2025

Esencia ジローナの夜に、香りの本質と出会った。

旅のなかで舌が慣れはじめた3日目、完食の歓びと、記憶に残る香りに包まれて・・・。 「Esencia ─ 本質をめぐる旅」では、食を通して感じられる価値観の“少し先”に出会う瞬間を綴っています。 今回の舞台は、カタルーニャ地方の美しい町·ジローナから。 プレスツアーにて連日のガストロノミーなフルコースの中、驚くほど自然に、心と体に馴染んでいったディナーがありました。 ■ 体と心に、ちょうどいい料理たち プレスツアーが始まってから、毎食がフルスケールの美食体験。 ありがたいことにスペインらしい豪快なポーションと味の奥行きに魅了されながらも、完食できたのは初日だけでした。私達は一般の方々より強靭な胃袋をもつメンバーであるにも関わらず。 しかし3日目の夜、ジローナのレストランでは、たしかに何かが違いました。 ジローナで21時。店の外観   まずは前菜2品。 サラダ パテ   サラダ、パテと、それぞれ素材の生かし方、調味料の加減、香りの立たせ方が実に繊細。 口にした瞬間に「これは最後まで行ける」と直感しました。   野菜のグラタンは、とろけるように優しく、野菜だけということが信じられないほど旨みがあります。 野菜のグラタン   魚料理は、皮の火入れも塩加減も絶妙。身もふっくらジューシーな仕上がりです。   肉料理では思わず「これぞ、体が受け入れるボリューム」と感じたほど。付け合わせのジャガイモまでしっとりホクホクしていました。 肉料理     そしてデザートにたどり着いた時、ふと気づいたのです。 誰一人、途中でフォークを置いていない!笑       ■ プロとしての直感が震えた、オリーブオイルとの出会い この夜、料理の背景にある“香りの本質”に心から感動したのは、実は、あるエキストラバージン·オリーブオイルでした。 私は職業柄、というより幼い頃から香りにとても敏感です。 とくにオリーブオイルについては、オリーブオイルソムリエの勉強をしたこともあり、わずかなニュアンスにも反応してしまいます。それは、おそらく一般的には気づかれないような香りの奥に隠れている香り。ごくごく微細なネガティブ要素、たとえば保存環境による変化にまで反応してしまう、少し“やっかいな”嗅覚ともいえます。 スペイン産はもちろん、スペイン産でなくとも上質なオイルが存在するのは理解しているし、実際に食べて理解しています。その味わいには、心から信頼できるものがたくさんあります。わざわざ書くまでもありませんが、自分が輸入しているオイルだけが良い、というつもりはまったくありません。 実際、レストランで100%ネガティブ要素を感じることがないオイルに出会うことも、何度かありました。 ただ正直なところ、やはりそれは稀です。私にとっては。 スペインでも日本と変わらず、レストランに入るたび、必ずオリーブオイルをテイスティングします。ほんの一滴で、その日のテンションが決まることもあるほど。プロの視点から「これは間違いない」と、心から思えるオイルに出会える機会は、数多くのレストランを回っていても、そうそうあるものではありません。 だからこそ、このジローナのレストランで出会ったオイルには、本当に驚きました。ひと口含んだ瞬間に、背筋がすっと伸びてくるような感覚になり、座り直して、もう一度、全集中して味わったほどです。(全集中とはいえ、周りの方がそこまで気づかない程度に。笑)     澄んだグリーン、マイルドでフルーティーな味わい。心地よくポリフェノールが追いかけてくるような後味。そして何よりも“透明感”のある香り。 これは、誰かを持ち上げるためでも、比較するためでもなく、ただ「素晴らしいものに出会った」という純粋な驚きと喜びとして、残しておきたい記録です。 とにかく、あったのです。 この夜、このレストランに。...

Esencia 特別編 プレスツアーの余白に〜マドリッドとジローナ、2時間の街歩き
ジローナマドリッド
by KatoTomoko5月,10,2025

Esencia 特別編 プレスツアーの余白に〜マドリッドとジローナ、2時間の街歩き

「Esencia ─ 本質をめぐる旅」は、旅と日常のはざまにある風景や出会いを綴る連載です。 今回の記事は、プレスツアーの合間にほんの少しだけ生まれた、2つの街での“余白の時間”の記録。 ■ マドリッド 喧騒の中の静けさ、2時間の歴史散策 バラハス空港からお迎えのバスでホテルまで30分。 5ヶ月ぶりの街に降り立ったその日、午後の光は驚くほど柔らかかったことを覚えています。 目に入る風景が、一瞬で幸せな気分にしてくれました。 短い時間であっても、身体がこの街の空気に順応していくのを感じます。 この日は風が少し冷たく、でも空が澄んでいてどこまでも青かったです。 何度訪れても、マドリッドには「また歩きたくなる通り」があります。歴史的な重みと、日常の軽やかさ。そのどちらもが同居しているこの街の魅力に、またひとつ、心を奪われました。 スペインの中でも、ここは特に“歴史”が街に溶け込んでいて、観光地でありながら遠い過去、確実にここにいたであろう彼らの「日常の延長線」に足を踏み入れたような気持ちになれました。    ■ ジローナ 物語と香りに満ちた、サン·ジョルディの日の街 ジローナにあるノエルアリメンタリア(Noel Alimentaria)の取材からバスに揺られて約一時間。18時から21時までジローナの中心地を観光しました。 ジローナの旧市街を歩いたこの日、4月23日はカタルーニャの人々にとって特別な祝日「サン·ジョルディの日」。バラと本を贈り合うこの伝統的な祭りは、街のあちこちにささやかな物語の気配を運んできます。石畳の通りには、バラの花束を手にした人々が行き交い、本屋や露店が広場にまで並びます。誰かのために選ばれた一冊や、一輪の赤いバラが、街をやさしく彩っていました。     中世の街並みに溶け込むようにして行われるこの祭りには、騒がしさではなく、静かな祝福のような空気が流れています。知らずに訪れた街の、その日だけの表情。ほんの2時間の滞在でも、その特別な空気を肌で感じられたことが、何よりの贈り物になりました。   ■ 「旅」と「余白」 プレスツアーはどうしてもスケジュールが詰まりがちだけれど、こうした余白の2時間が、 むしろ旅の本質を浮かび上がらせてくれることがあります。 効率よく「何を見るか」ではなく、どんなふうに感じたかを記録する。 それが「Esencia」の目指す旅のかたちです。 いつか誰かが、マドリッドやジローナを肌で感じたくなった時、 このエッセイが小さな手がかりになりますように。       Tomoko Kato 加藤智子Editor-in-chief  福岡県出身のフードジャーナリスト、インポーター。1997年から様々なレストランにて調理やワイン販売などの経験を積み、リストランテ「アクアパッツァ」にて広報・PRとして従事。2009年、スペイン産オリーブオイルに一目惚れし「LA PASION」を立ち上げ、今年で16年目を迎えるインポーターとして多くの顧客に恵まれている。2011年に「スペインワインと食協会」を設立。企画運営している「スペインワインと食大学」は人気講座に成長を遂げ、企業や行政からオファーが相次ぐ。取材・執筆では、スペイン・アンダルシア州政府より日本代表として現地スペインに正式招聘されるなど、企業や州政府からの取材依頼が絶え間なく続いている。Webマガジン「LOHASPAIN」の編集長として、スペイン食文化やワインの魅力を国内外に発信中。 @ tomoko_kato_lapasion

Esencia 特別編:マドリッド、ジローナ、バルセロナで出会った、いま注目のレストラン8選
by KatoTomoko5月,02,2025

Esencia 特別編:マドリッド、ジローナ、バルセロナで出会った、いま注目のレストラン8選

旅のようでいて、どこか日常の延長にも感じられる時間を綴る連載「Esencia ─ 本質をめぐる旅」。スペインの食と文化の中に息づく“静かなラグジュアリー”を追いかけながら、都市と地方をめぐって気づいたことを記していきます。 今回はその特別編として──スペインのマドリッド、バルセロナ、トレドで出会った注目のレストラン8軒をご紹介します。現地の食材と技術を活かした料理、それぞれの場所からの持続可能な取り組み。個性豊かなコンセプトをもつこれらのレストランは、スペインの食の最前線を感じさせてくれました。

Esencia – 本質をめぐる旅【Chapter.1】──ハティバの街を歩く プロローグ:歴史が息づく、美しい街への招待
esencia
by KatoTomoko2月,06,2025

Esencia – 本質をめぐる旅【Chapter.1】──ハティバの街を歩く プロローグ:歴史が息づく、美しい街への招待

Esencia – 本質をめぐる旅【Chapter.1】──ハティバの街を歩く プロローグ:歴史が息づく、美しい街への招待

Esencia – 本質をめぐる旅【Chapter.3】:レストラン トレドの隠れた名店──スペインの伝統と今を体験できる一皿
esencialos trujisrestaurantetoledotomoko katoスペインレストラン
by KatoTomoko1月,31,2025

Esencia – 本質をめぐる旅【Chapter.3】:レストラン トレドの隠れた名店──スペインの伝統と今を体験できる一皿

スペイン・トレドの田舎町に、知る人ぞ知るレストランがあります。地元の人々に愛され、遠くからの訪問者をも魅了する、その店。派手な看板はもちろん、華やかな装飾もありません。けれど、ここには確かな料理と、シェフやスタッフたちの情熱があるのです。   わたしがこの店を知ったのは、トレドを訪問した際にマンチェゴチーズの生産者が連れて行ってくれたからです。「自慢のマンチェゴでつくられていて、すごい賞を受賞したスイーツがあるよ」と。車でオリーブ畑が広がる大自然を抜けて、トレドの田舎道を進んでいきます。緩やかな丘陵地帯を抜け、素朴な風景の中にぽつんと現れたのは、一軒のレストランです。   

Stories

今年の新しいロットが届く前に、お伝えしたいこと
オリーブオイルカシータスオイル
by KatoTomoko3月,25,2026

今年の新しいロットが届く前に、お伝えしたいこと

  スペインから、今季のオリーブオイル「カシータス・デ・ウアルド」がまもなく届く時期となりました。 毎年、春の気配が感じられる季節になると、新モノのオリーブオイルの入荷を楽しみにしながら準備を進めています。 というのは、オリーブの味わいもまた、ブドウ、イチゴやキュウリなどと同じように、その年ごとに少しずつ味わいがちがうからです。 カシータス・デ・ウアルド:オリーブ畑の横にある畑のトマト   すべてがまったく同じではない。だからこそ、一年をかけて育くまれ、現地で丁寧につくられた新しいロットが、今年はどのような香と味わい見せてくれるのか。最初にわかる瞬間は、少しの緊張と楽しみがあるのです。 カシータス・デ・ウアルド:オリーブ畑   一方で今年は、輸入をとり巻く環境にこれまで以上に大きな変化が生じています。 昨年より続く円安、世界的な物価上昇に加え、直近では中東情勢の影響により航空輸送にも大きな変動が出ています。航空会社からは航空貨物運賃(AIR FREIGHT)が従来の倍以上になるとの連絡を受けています。 できる限りこれまでの条件を維持できるよう努めてまいりましたが、現在の国際物流状況では難しく、今季入荷の新しいロットより新価格でのご案内をお願いすることとなりました。 私たちにとっても大変心苦しい決断ではあります。それでも変えたくなかったのは、中身そのものです。 昨年、料理の現場でつかってくださっているシェフの方から、こんな言葉をいただいたことがありました。 「最近は価格を抑えるために内容や品質が変わってしまうものも少なくないけれど、あなたが選ぶオイルはそういうことがない。ちゃんとつくられている。食べればわかる」派手なちがいではなくても、味わったときに確実に伝わるものがある。そう言っていただけたことが、強く印象に残っています。   カシータス・デ・ウアルド:オリーブ畑の中にある搾油所にて   世界情勢はもちろんですが、日本と同じく、スペインでも気候変動が心配される昨今です。それでも現地の生産者たちは、変わらず目の前のオリーブに真摯に向き合い、その年ごとの実りをベストな状態になるよう誠実に仕上げています。 味わいをごまかすなんて、もってのほか。無理に整えすぎるのではなく、自然に敬意を払って、コンセプトを守りながらも、その年の個性をきちんと残した味わいを大切にしてくれています。その積み重ねが、香りや味わいの奥行きにつながっているのだと思います。   カシータス・デ・ウアルド:搾りたてのエキストラバージン・オリーブオイル   今季からの価格改定をご案内した後にも、小売店様や料理人の方々からも、変わらずご注文をいただいております。 老舗のシェフからは、「あなたたちのオリーブオイルが好きなので、価格の高騰はやむを得ないです。まだよろしくお願いします」というお言葉もいただきました。 また「私たちの代わりに、現地に行ってみてきてくれたオイルだから信頼できるんです」とか、「これからも応援しています」などと、声をかけてくださる方々が少なくありませんでした。その言葉に励まされながら、今回も準備を進めています。   カシータス・デ・ウアルド:搾油所から出荷されるオイルの確認   そのため入荷前ですが、新価格となっても変わらず、すでにご予約分でほぼ完売しております。通販分としてなんとか確保した分は限られた数量となっております。 もちろん今季も緊急の追加発注も検討します。しかし現在、航空便だけでなく船便も遅れています。すでにカタルーニャ、ラ・マンチャとそれぞれこちらに向かっている船が、実際に東京に到着しないことには、次回入荷時期を明確にお約束できない状況です。   カシータス・デ・ウアルド:子どもから始める本物の味わい   毎日の食卓でつかうひとさじとしても、料理の仕上がりを支えるひと回しのオイルとしても。プロアマ問わず、できる限り今年も安心してお選びいただける一本をお届けできればと考えております。 来週は、メールマガジン読者の皆さまへ先行してご案内を予定しております。ご購入をご希望の方は、どうぞお早めにご覧いただけましたら幸いです。   カシータス・デ・ウアルド:オリーブ畑     「スペインワインと食」に関する情報を、日本とスペインから、イベントの告知も含めて発信してまいります。最新情報をいち早く知りたい方は、毎週金曜日に配信しているスペインワインと食協会のニュースレター「LOHASPAIN」をご活用いただけたら幸いです。無料購読はこちらから。 Tomoko Kato 加藤智子 Journalist (Spanish Food Culture & Wine)...

音楽を味わう新しいオリーブオイル〜スペインの名門が生み出した2つの個性〜
オリーブオイルロックンロリーブ
by KatoTomoko3月,20,2026

音楽を味わう新しいオリーブオイル〜スペインの名門が生み出した2つの個性〜

スペインから、日本へ。 これまでにないコンセプトをまとったオリーブオイル、その名も「Rock'n R'Olive(ロックンロリーブ)」が、いよいよ日本に上陸します。   その特徴は、味わいを音楽のジャンルで表現していること。   青いボトルは JAZZ。   赤いボトルは BLUES。 それぞれのオイルがもつ香りや余韻、口に広がる印象そのものを、音楽の個性に重ねて表現しています。 まるでひとつのレコードを選ぶように、その日の気分で一本を選ぶ。 そんな感覚を食卓にもたらしてくれるオイルです。 青はJAZZ。香りを奏でる一本 「Rock'n R'Olive(ロックンロリーブ)」の青ボトルJAZZにつかわれているのは、マイルドでやわなか個性をもつアルベキーナ種。 オリーブオイルの中でも、やわらかく繊細な味わいで知られる品種です。グリーンオリーブ、青リンゴ、青いアーモンドを思わせるフルーティーな香り。苦みはほとんどなく、わずかな辛みだけが心地よく残る。口当たりはなめらかで、とてもクリーンでフレッシュ。 まるでジャズが流れるように、繊細で軽やかに料理へ寄り添います。 白身魚、グリルチキン、フレッシュなチーズ、焼きたてのピザにひとまわしかけるるだけで、朝の一皿が特別になります。まるでJAZZの旋律のように、軽やかで洗練されたニュアンスが楽しめます。   赤はBLUES。深みを響かせる一本 「Rock'n R'Olive(ロックンロリーブ)」の赤ボトルBLUESにつかわれているのは スペインを代表する品種、ピクアル種。 青い葉や青いバナナ、そしてミントを感じさせる立体的な香り。第一印象から複雑でアロマティック、インテンスで濃厚です。余韻が長く続くのが特徴です。 ひと口で、料理の輪郭が変わる。卵やオリーブなど具材の多いサラダはもちろん、焼きたてのパンや肉料理、グリル野菜、お米料理に合わせると、その奥行きが際立ちます。 BLUESのように深く、余韻が残る一本です。   手がけるのはスペイン屈指の名門生産者 このシリーズを生み出しているのは、スペインでもトップクラスの生産者。 古都トレドに拠点を置く名門生産者、カサス・デ・ウアルド社です。 スペイン国内はもちろん、世界のさまざまなコンテストで最高評価を獲得するオイルも手がける実力派。その品質は世界市場で高く認められています。 確かな品質に、音楽という個性を重ね、デザインと物語が加わったスペシャルなエキストラバージン・オリーブオイルがこのシリーズです。   その背景については、別記事で詳しく紹介しています。 【生産者紹介記事はこちら】https://spainwinefood.org/hualdo/ オリーブオイルは、調味料からライフスタイルへ これまでオリーブオイルは「健康にいいもの」、「料理に使うもの」として選ばれることが多かったかもしれません。   でも「Rock'n R'Olive(ロックンロリーブ)」は違います。 流したい音楽が変わるように、装いのちがいを楽しむように、その日の気分でオイルを選ぶ。     今日はどんな音楽で料理する?そんな気分で選べるから。 食卓に音楽のような感性を持ち込む、新しい楽しみ方です。 気づいたらオイルを選ぶ時間まで、美しくなる。まさに、味わう音楽。 今日は軽やかなJAZZか、それとも奥深いBLUESか。 その日の料理、その日の気分、その日の空気で選ぶ。...

ひと晩で完売した理由を確かめに 〜ラルゲタアーモンドショコラ、生み出される現場へ
ラルゲタアーモンドラルゲタアーモンドショコラ
by KatoTomoko1月,31,2026

ひと晩で完売した理由を確かめに 〜ラルゲタアーモンドショコラ、生み出される現場へ

一晩で完売したアーモンドショコラ。 その理由を確かめに、大阪へ行ってきました。目的は、ただ取材をするためだけではありません。     扉を開けた瞬間、空気が変わる パティスリーの工房に足を踏み入れた瞬間、ふわりと立ち上る、甘く、複雑な香りに包まれました。 大きなオーブンでは生地が焼かれ、コンロではカスタードクリームが炊かれ、中央の作業台では生クリームが泡立てられています。台の向こう側では、別のケーキのための計量が行われ、どこからか、紅茶の香りも漂ってきます。 空気そのものが、ここで生まれるスイーツの世界観を物語っていました。   ラルゲタアーモンドショコラ、まずはキャラメリゼから始まる まず見せていただいたのは、アーモンドのキャラメリゼ。銅鍋の中で砂糖の色が少しずつ深まり、艶が生まれていきます。「ここだ」という瞬間に、ラルゲタアーモンドを投入。一気に混ぜると白くなり、そこからさらに混ぜながら火を入れてキャラメリゼしていきます。     色づき始めたところで火を止め、バターを加え、アーモンド同士がくっつくのを防ぐ。ほろ苦く甘い香りにバターのコク。思わず香りにうっとりしそうになりますが、すぐにアーモンドをバラしていきます。       これは根気のいる仕事 冷蔵庫で粗熱を取ったアーモンドキャラメリゼに、いよいよチョコレートがかけられていきます。 「テンパリングしたチョコをアーモンドにまとわせていく」と聞くと、どこか優雅なお菓子作りを想像してしまします。けれども実際は、体育会系も顔負けの、ひたすら根気のいる作業でした。 とにかく、混ぜる。しかも、ゴムベラ一本で。     (テンパリングとは、チョコを美味しく仕上げるために必須な温度調整の工程です。50度→27度→30度と温度を細かく管理し、ココアバターを結晶にします。) つまり、テンパリング自体が、すでに繊細な作業なのです。   5回以上、同じ工程を繰り返す理由 ボウルの中のアーモンドにチョコをかけ、混ぜ、くっつき合うアーモンドを手でほぐす。そしてまた、丁寧にテンパリングしたチョコをかける。     この工程を、なんと5回以上。しかも毎回、チョコレートはテンパリングをし直す。それはもう、見ているだけで、手首や腕にじわりと重みが伝わってくるような作業でした。     何度も「1分間に何回混ぜているのだろう」と数えようとしましたが、おいつきません。4回目、5回目と、疲れがピークに近づく頃でも、1回目から同じ精度で温度計をつかい、チョコの状態を整えていました。       シンプルだからこそ、ごまかしがきかない。 工程自体は、究極にシンプル。   けれどこれは、手作業の限界に近い仕事だと感じました。「少し多めにつくる」ということが、簡単にはできないはずです。スタッフの腕が回復しなければ、次はつくれないのです。   だからこそ、この味わいが生まれる。そう、心から納得しました。 大阪まで来た、本当の理由 今回、大阪まで足を運んだ理由は、ここにありました。 これまでLINEや電話越しにやり取りを重ねてきたオーナーの加奈代さんに、数年ぶりにお会いしたかったこと。そして、まだお会いできていなかったスタッフの皆さんに「ありがとうございます」と、直接お伝えしたかったこと。 昨年、ひと晩で完売したこと。多くの方が、このアーモンドショコラを心待ちにしていること。味わった方々から届く、その感動の声。 それを顔を合わせて報告し、感謝を伝えたかったのです。    ...

ひと晩で完売した、ラルゲタアーモンドショコラ。 その舞台裏をたどるため、大阪へ向かいます
ラルゲタアーモンドラルゲタアーモンドショコラ
by KatoTomoko1月,15,2026

ひと晩で完売した、ラルゲタアーモンドショコラ。 その舞台裏をたどるため、大阪へ向かいます

昨年「冬季限定販売」として、LOHASPAINのオンラインショップ「Store」から初めてご案内したラルゲタアーモンドショコラ。 驚くべきことにひと晩で完売となりました。 その様子を知ったパティスリーカノン(patisserie &cafe canon)のオーナー加奈代さんが連絡をくださり、急遽、製作してくださることになりました。 おかげさまで予定外に再入荷できたものの、2度目の販売も翌朝には完売してしまったのです。 手に取ってくださった皆さん、本当にありがとうございます。       「東京で販売しているのに、なぜ大阪のパティスリーなのか」 そう感じた方もいらっしゃるかもしれません。 この点については、以前の記事で、素材との向き合い方や、ものづくりの考え方も含めて少し詳しく綴っています。 ご興味のある方はぜひ、そちらもあわせてご覧ください。 記事はこちら   一晩で完売するほどの反響をいただいた今、 「なぜ、あの味わいにたどり着いたのか」 「どんな人たちから、一粒が生まれているのか」 ここを、皆さんにきちんとお伝えしたいと感じています。   このアーモンドショコラに使っているのは、スペインでも希少なラルゲタ種のアーモンド。 風味豊かで、噛みしめるほどに旨みが広がる一方で、扱いは決して簡単ではありません。 すでに天然の海塩で塩味になっている個性をどう生かすか。 チョコレートと合わせたとき、アーモンドはどこまで主張するのか。     カノンのオーナー加奈代さんとは、何度もやり取りを重ねてきました。 そしてやっと来週、アーモンドショコラの取材のため、大阪を訪れる予定です。 パティシエの皆さんも、バレンタイン前にきちんとご紹介できるよう、忙しい時期にもかかわらずスケジュールを調整してくださいました。     今回の取材では、 ・なぜラルゲタアーモンドなのか ・どんな試行錯誤を経て今の形になったのか ・作り手が、このひと粒に込めている考え そうした完成品だけでは見えない部分にしっかり耳を傾けたいと考えています。     次回の入荷は、2月初旬を予定しています。 手作業のため数量は多くありませんが、その前にこのアーモンドショコラが生まれる背景を少しずつお届けしていきます。 取材後には、現場で見たこと、聞いたことをもとにあらためてレポートをまとめる予定です。   大阪にある加奈代さんのパティスリー:patisserie &cafe canon(カノン)   入荷の目処が立ち次第、ニュースレターをお読みの皆さんに、いち早くお知らせします。 「前回、間に合わなかった」という方も、どうぞ楽しみにお待ちください。 また改めて、ご案内いたします。...

【冬季限定】幻の3年を超えて。第二弾、オトナのアーモンド・ショコラ誕生
アーモンドアーモンドショコラ
by KatoTomoko11月,05,2025

【冬季限定】幻の3年を超えて。第二弾、オトナのアーモンド・ショコラ誕生

今回、初めて記事をご覧になる方は、ぜひアーモンド・キャラメリゼの記事を読んでここに戻ってきていただければ流れがスムーズです。 以前の記事でご紹介した、この夏の「スペイン産ラルゲタアーモンド・キャラメリゼ」。 その経緯はこちら。 記事:「幻の3年を超えて。100箱のキャラメリゼに込めた手仕事と再会の物語」 とはいえ、みなさんお忙しいと思いますので、 こちらに加筆・修正した形で新商品「スペイン産ラルゲタアーモンド・ショコラ」の記事をご紹介します。     1. かつての人気菓子。そして、終わりと始まり。 2020年から2023年までの3年間、 「ラルゲタアーモンドのショコラとキャラメリゼ」は、当時の販売元が企画・製造・販売してくださっていて、それはそれは多くのファンをもつ人気商品でした。 私は、その素材、つまり「ラルゲタアーモンド」を輸入する立場で、その人気を陰から見守らせていただいていたのです。   当時のラルゲタアーモンド・ショコラ     “幻の3年”とも言えるその時期、多くのファンを魅了しながらも、やがて製造は終了。しかし、その味を忘れられないという声は、ずっと絶えませんでした。 終売から2年が過ぎても、アーモンド販売の時期には「もう一度、あの味を」という声を必ずいただくのです。今年の春も、また。 そして私は初めて思いました。「あの味は、輸入元の私が形にしなければ、もう2度と味わえないんだな・・・」と。     左側・小さな袋は120g、右側・大きな袋は1Kg業務用   2. 10年越しのご縁と“その時”のひらめき。 2025年の春。年が明けて、ようやく届いた新物のラルゲタアーモンド。例年であれば冬の入荷ですが、気候変動の影響で、今年はそのタイミングさえも変わってしまったのです。「今季の味を、一日でも早く届けたい」と、私は120g入りの一袋を、大阪でパティスリーを営む加奈代さんに送りました。 加奈代さんとのご縁は、もう10年以上前にさかのぼります。きっかけは、まだ「グリフォイオイル」として展開する前の「カミロケオイル」。オリーブオイルを通して出会い、大阪から東京のイベントに駆けつけてくださったり、関西のマルシェで販売してくださったりと、“応援者”という言葉では足りないほど、温かく支えてきてくださった方です。ちなみに、ふたりともドリカムファンという共通点もあって(笑)     2016年夏、大阪にて販売元主催によるオリーブオイルのイベント乾杯の挨拶をしてくださった加奈代さん     2016年夏、大阪イベントにて(加奈代さん・中央列左から二番目、筆者・中央列右側)     2022年秋、スペインワインと食協会後援のワインイベント@東京に駆けつけてくださった加奈代さん(左から2番目)     アーモンドショコラ終売の後、加奈代さんがパティスリーをオープンされたのを知ったとき、ふと「いつか、このラルゲタアーモンドでショコラ菓子を一緒に作れたら」そんな未来が思い浮かんだことがありました。 そして今回。新物のアーモンドを購入くださる方々から「もう一度、あの味を」という声が次々と届き、私は思わず加奈代さんに連絡を入れてしまったのです。本当に、衝動のように。   3. たった120gから生まれた、感動のひと口。   すると、数日後。信じられないことが起こりました。 なんと加奈代さんから2種類のアーモンドショコラが届いたのです。だってお送りしたのは、たった120gの一袋のアーモンド。きっと数粒だけを味わい、残りのすべてを試作に使ってくださったのだと思います。 そういうところに、加奈代さんのお人柄と、カフェオーナーとしての覚悟がにじんでいますよね。味に対する敬意、素材に対する愛、そして“想いに応える人”という誠実さ。 「ラルゲタアーモンド・ショコラ」という形になって届いたその味。  ...

かけるだけ、整うごはん。

「ビネガーで!スキル0秒、レストラン級」かけるだけ、整うごはん。Vol.5
かけるごはんエキストラバージン・オリーブオイルオリーブオイルビネガー海塩
by KatoTomoko10月,31,2025

「ビネガーで!スキル0秒、レストラン級」かけるだけ、整うごはん。Vol.5

 かけるだけ、整うごはん。Vol.5 「ビネガーで!スキル0秒、レストラン級」 「かけるだけ、整うごはん。」は、 エキストラバージン・オリーブオイルを主役にしたレシピ連載です。 今日のご紹介は、ホワイトアスパラガスのチーズグラタン。 もう、冬がすぐそばに。 あたたかい湯気にのせられた香りで、 お腹がもっと空いてしまう。   洗って皮を剥いて・・・と、冷たい水をつかわずに、瓶詰め野菜をつかって オイルとチーズで焼いて、香りのいいビネガーをひとさじかける。   それだけで、静かに満たされる。 “整える”って、難しくない。     材料 瓶詰めホワイトアスパラガス 適量 とろけるチーズ ひとつかみ エクストラバージンオリーブオイル 少々 フルール・ド・セル(または粗塩) ロリ・フェレール・バルサミコ・レセルバ・シェリービネガー 少々  作り方(調理時間:3分) 温めたフライパンにオリーブオイルを入れ、アスパラガスを焼いたらチーズをのせて溶かす。 完全にチーズが溶ける前に、ひっくり返し、チーズがカリカリになるまで焼く。 仕上げにシェリービネガーをまわしかけ、天日海塩をぱらりとちらす。   味わうための小さなコツ • 最後にまわしかけたエキストラバージン・オリーブオイルとシェリービネガーがお皿に余ると、バケットをつけて最後まで楽しめます • 黒胡椒を効かせるとワインにも合う一皿に  【今回使ったシェリービネガー】 ロリ・フェレール・バルサミコ・レセルバ(250ml) ・原料は、極上シェリー酒「ペドロ・ヒメネス」に使われる白ぶどう100%。   ・スペイン伝統の「ソレラ方式」で17年以上熟成されたその味は、バルサミコのようなコクと、   まるでワインのような滑らかな酸味を両立する、まさに“プロのための調味料”。   連載記事に登場したアイテムを、特別に。 「かけるだけ、整うごはん」に登場したシェリービネガーを、公式オンラインショップ「Store」にて、10月31日~11月14日(23:59まで)SETでお得な限定価格でご用意しました。 ◻︎ 【最大10%OFF】期間限定特別価格 ロリ・フェレール・バルサミコ・レセルバ 250ml   https://lohaspain.spainwinefood.org/collections/vinegar/products/loliferrer-bio12   ビネガーの記事 発酵のチカラ~シェリービネガー(酢)が私たちの体にもたらしてくれるもの〜    ...

「焼くだけ!手抜きで、舌だけうならせる。」〜かけるだけ、整うごはん。Vol.4
かけるだけオリーブオイルスペイン産オリーブオイル
by KatoTomoko10月,24,2025

「焼くだけ!手抜きで、舌だけうならせる。」〜かけるだけ、整うごはん。Vol.4

 かけるだけ、整うごはん。Vol.4 「焼くだけ!手抜きで、舌だけうならせる。」 ピリッとした寒さが増えてきた日々。 冬の訪れを感じるときだからこそ、 あたたかいものを、食べたくなる。 そんなとき手軽な缶詰をつかって、焼いて、 香りのいいオイルをひとさじかける。   それだけで、静かに満たされる。 “整える”って、難しくない。     材料 アンチョビのパテ 適量 とろけるチーズ ひとつかみ 市販のピザ生地(画像はカルディのもの)     あれば大葉 せん切り 少々 エクストラバージンオリーブオイル フルール・ド・セル(または粗塩)  作り方(調理時間:3分) 市販のピザ生地にアンチョビペーストを塗って、オリーブオイルをしいたフライパンで焼く。(ペーストを塗った方が上) ピザ生地を取り、フライパンにとろけるチーズを入れ、10秒後にピザ生地を被せる(ペーストを塗った方をチーズにつける) 仕上げにエクストラバージンオリーブオイルをまわしかける。大葉の千切りを乗せ、好みで天日海塩をふりかける。   味わうための小さなコツ • オイルは、アンチョビに合わせて味わいにハーブのニュアンスやインパクトのあるものを選ぶ(大葉がなくてもオイルがいい仕事をしてくれるから) • 黒胡椒を効かせるとワインにも合う一皿に    今回使ったオイル パラシオ・デ・ロス・オリーボス (500ml)   商品ページはこちら  → https://lohaspain.spainwinefood.org/collections/olive-oil/products/palacio-pic-250 • スペイン・ラ・マンチャ地方のピクアル種100%使用 • フレッシュな青い香りにエレガントな苦味と辛味が絶妙なバランス • ミシュランレストランのシェフからも選ばれているインパクトのある味わい   【レポート】「アクアパッツア」季節を語る一皿と、オリーブオイル https://lohaspain.spainwinefood.org/blogs/news-1/acquapazza     まるで、食材の“引き出し役”。 忙しい日ほど、こんな主役級のオイルに頼ってみてください。   「かけるだけ、整うごはん」をすぐに始めたい方へ...

「缶詰をつかってちゃんとした一皿に。」 〜かけるだけ、整うごはん。Vol.3
かけるだけパテ缶詰
by KatoTomoko10月,08,2025

「缶詰をつかってちゃんとした一皿に。」 〜かけるだけ、整うごはん。Vol.3

 かけるだけ、整うごはん。Vol.3 「火を使わないごちそう(時短×非加熱)」 やっと秋晴れに恵まれて過ごしやすくなってきた日々。 季節の変わり目だからこそ、 体にやさしいものを、ちゃんと食べたいと思う。 そんなとき手軽な缶詰をつかって 香りのいいオイルをひとさじかける。   それだけで、静かに満たされる。 “整える”って、難しくない。     材料 アンチョビのパテ 適量 北海道産クリームチーズ 100g 牛乳 30g パン(お好みのもの) 大葉 みじん切り 少々 エクストラバージンオリーブオイル フルール・ド・セル(または粗塩)  作り方(調理時間:3分) パンを軽くトーストする間に、北海道産クリームチーズに少量の牛乳を混ぜ、なめらかなクリーム状にする。 トーストにクリームを塗り、その上にアンチョビパテを重ね、みじん切りにした大葉をのせる。 エクストラバージンオリーブオイルを少量かけ、仕上げに塩をひとつまみふりかける。   味わうための小さなコツ • オイルは、アンチョビに合わせて味わいにハーブのニュアンスやインパクトのあるものを選ぶ • 黒胡椒を効かせるとワインにも合う一皿に    今回使ったオイル パラシオ・デ・ロス・オリーボス (500ml)   商品ページはこちら  → https://lohaspain.spainwinefood.org/collections/olive-oil/products/palacio-pic-250 • スペイン・ラ・マンチャ地方のピクアル種100%使用 • フレッシュな青い香りにエレガントな苦味と辛味が絶妙なバランス • ミシュランレストランのシェフからも選ばれているインパクトのある味わい   【レポート】「アクアパッツア」季節を語る一皿と、オリーブオイル https://lohaspain.spainwinefood.org/blogs/news-1/acquapazza       まるで、食材の“引き出し役”。 忙しい日ほど、こんな主役級のオイルに頼ってみてください。...

火を使わないごちそう(時短×非加熱)〜かけるだけ、整うごはん。Vol.2
by KatoTomoko9月,11,2025

火を使わないごちそう(時短×非加熱)〜かけるだけ、整うごはん。Vol.2

 かけるだけ、整うごはん。Vol.2 「火を使わないごちそう(時短×非加熱)」 なんとなく夏の疲れが残っている日。 台所に立つ気力もないけれど、 体にやさしいものを、ちゃんと食べたいと思う。 そんなとき、切った野菜に 香りのいいオイルをひとさじかける。   それだけで、静かに満たされる。 “整える”って、難しくない。      材料(1人分) • 白菜、おかひじき • エキストラバージン・オリーブオイル :ゆっくりたっぷりとひとまわし • 自然の塩(海塩) :ひとつまみ ・胡麻ドレッシング(市販のもの):大さじ1 • お好みで味変に:黒胡椒など  作り方(調理時間:1分) 1. 野菜を洗う。白菜は食べやすい厚さにスライスする。 2. 胡麻ドレッシングをかける。塩とオリーブオイルをやさしくかける 味わうための小さなコツ • オイルは、まろやかなものを選んで • 市販の胡麻ドレッシングを薄めるつもりでオイルをたっぷりかける • 黒胡椒を効かせるとワインにも合う一皿に    今回使ったオイル グリフォイ・デクララ・エキストラバージンオリーブオイル(500ml)   商品ページはこちら  →https://lohaspain.spainwinefood.org/collections/olive-oil/products/grifolloil • スペイン・カタルーニャのアルベキーナ種100%使用 • さらりとした口当たりと、やさしいアクセント • ミシュランレストランのシェフからも選ばれている万能な味わい   才能が繋がる瞬間 ー グリフォイオイルと出会った丹野シェフと渡邉シェフの物語...

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