7月1日、東京・明治記念館にて、D.O.CAVA カバ原産地呼称統制委員会主催によるプロフェッショナル向けセミナーが開催されました。

東京・明治記念館
第一部では、CAVA広報のジュディ・マネロ氏が「D.O.CAVAー世界をリードするレギュレーションと卓越した品質」をリアルタイムにオンラインに登場して解説。 CAVAの特徴、産地、製法、歴史、新しい取り組みなど、CAVAを理解するための幅広い内容を講義しました。講義後の質疑応答では、コルピナット、クライメイトチェンジ、日本へのカテゴリ別の輸入割合やレケナへの名称変更など、4つの質問がありました。ジュディ氏の丁寧な回答が印象に残っています。

CAVAテイスティングで紹介された6種
今回は、近年見直されたCAVAのカテゴリーについてご紹介します。カテゴリーは瓶内での最低熟成期間(月数)によって区分されています。それぞれの個性がより明確に表現されるようになりました。
【カバのカテゴリー】
・9ヶ月以上の熟成:カバ・デ・グアルダ
カバ・デ・グアルダ・スペリオル
・18ヶ月以上の熟成:カバ・デ・グアルダ・スペリオル・レセルバ
・30ヶ月以上の熟成:カバ・デ・グアルダ・スペリオル・グラン・レセルバ
・36ヶ月以上の熟成:カバ・デ・グアルダ・スペリオル・デ・パラへ・カリフィカード
なかでも「カバ・デ・グアルダ・スペリオル」の最高位に位置づけられるカバ・デ・パラへ・カリフィカード(36カ月以上の熟成)は、時間が生み出す複雑さとエレガンスを象徴する存在ともいえます。
テイスティングに並んだ6種類のCAVAの中で、唯一カバ・デ・パラへ・カリフィカードとして登場したのが「ペレ・ベントゥーラ PERE VENTURA GRAN VINTAGE CAVA de Paraje Calificado Can Bas 2015」です。

ペレ・ベントゥーラ PERE VENTURA GRAN VINTAGE CAVA de Paraje Calificado Can Bas
土着品種のマカベオとチャレッロが50%ずつ、そして澱とともに96ヶ月熟成されています。
糖度によりカバの特徴が変わります。このカバは、しっかり辛口(エクストラ・ブルット:残糖 0~6g/L)です。グラスに注がれた黄金色、しなやな酸、その味わいの存在感は、皆さんにもぜひ体験して欲しいです。
第二部は、「スペリオールCAVAと料理のマリアージュ」。ソムリエであり、レストランseries総料理長(ミシュラン1つ星)の金子優貴氏が考案した6種のペアリングを体験しました。
今回紹介された6種のCAVAうち、4つの生産者を実際に訪問されています。ソムリエであり料理人でもある金子氏だからこそ語れるエピソードは、生産者との交流や土地の風景、その背景も立体的に伝えてくださいました。

CAVAマリアージュメニュー
6種のCAVAは、それぞれ異なる熟成期間やスタイルを持ち、それぞれに個性豊かな表情を見せてくれました。その締めくくりとして登場したのが、この日唯一の36カ月熟成カテゴリーに属する「ペレ・ベントゥーラ PERE VENTURA GRAN VINTAGE CAVA de Paraje Calificado Can Bas 2015」。ヴィンテージは2015年、長く豊かな瓶内熟成を経て、この日グラスに注がれた一本。まさに96カ月を超える歳月が育んだ深みを湛えていました。

ペレ・ベントゥーラ PERE VENTURA GRAN VINTAGE CAVA de Paraje Calificado Can Bas
ペアリングには、「紹興酒でマリネしたフォアグラを詰めた鴨のガランティーヌ」。

長い熟成がもたらす複雑な香りと、料理の旨味に寄り添う酸、口中を優しく洗い流すクリーミーな泡、そして熟成由来の香ばしさ。ワインが料理を支えつつ、料理がワインの新たな表情を引き出していきます。その関係性は、「合わせる」というより、まさに「呼応し合う」という表現がふさわしく感じられました。

現在、「カバ・デ・グアルダ・スペリオル・デ・パラへ・カリフィカード(36ヶ月以上の熟成)」このカテゴリーに認定されているCAVAは14銘柄のみ。

CAVAテイスティングで紹介された6種
この日のひと皿と一杯は、CAVAが食中酒としても十分に活躍するという可能性をあらためて教えてくれました。乾杯だけに選ばれるスパークリングワインではなく、さまざまな料理とともに物語を紡ぐワイン。その真価を体験することができました。

CAVAテイスティングで紹介された6種
スペインワインと食協会プロデュース「スペインワインと食大学」とは
企業と一般の人々のプラットホームとなるオトナの学び場「スペインワインと食協会(=スペ食大学)」を開催しています。
多くの人に知られていない「スペインワインと食」を見る、聞く、味わう、体験と、五感を使い楽しみながら、その業界の一流講師による貴重な講義を体験できます。ここでしか得られないリアルイベントならではの仲間との出会いは一生の宝物です。
スペインワインと食協会とは
スペインワインと食協会は、「スペインワインと食文化を囲み、高品質なスペインの魅力を皆さまと体感すること」を原点に、一過性ではないスペインブームを築く活動をしています。今後もスペインワインと食を真ん中に、新しい取組みや情報をご提供して参ります。
スペインワインと食大学運営:スペインワインと食協会(日本事務局/(株)LA PASION加藤 スペインオフィス/原田)
WEB:spainwinefood.org E-MAIL: info@spainwinefood.org
「スペインワインと食」に関する情報を、日本とスペインから、イベントの告知も含めて発信してまいります。最新情報をいち早く知りたい方は、毎週金曜日に配信しているスペインワインと食協会のニュースレター「LOHASPAIN」をご活用いただけたら幸いです。申し込みはこちらから。

Tomoko Kato 加藤智子
Journalist (Spanish Food Culture & Wine) & Editorial Producer
福岡出身のジャーナリスト/スペイン食文化・ワイン専門、編集プロデューサー。料理人、ワイン販売、広報・PRを経て、輸入・販売の(株)LA PASIONを設立し、インポーター業は17年目を迎える。2011年「スペインワインと食協会」を創設し、スペイン食文化とライフスタイルを軸に多くのイベントや講座をプロデュース。ジャーナリストとしてスペイン州政府、企業団体や生産者からの招聘を受け、現地展示会や生産者プレスツアーに参加するほか、取材、イベント企画を行う。協会公式サイトおよびWebマガジン「LOHASPAIN」は編集長として、コンテンツ企画・構成・執筆を手がけ、スペインワインと食文化の魅力を国内外に発信中。GPEスペイン・ワイン・テロワール・ディプロマ、オリーブオイルソムリエ®、Spanish Pantry(ICEX公認)。