以前から、またゆっくりと食事に伺いたいと思っていた、西麻布のスペイン料理店「フェルミンチョ(FERMiNTXO)」。先日、久しぶりにディナーに訪れることができました。

2011年7月7日にオープンし、今年で15周年を迎えたフェルミンチョ。
オーナーシェフの作元慎哉さんは、スペインの星付きレストランなどで研鑽を積み、故郷・石川県の食材も大切にしながら、ご自身の料理を追求されています。
白ワインから始まり、シェリーへ
この日は、ディナーの前にD.O. CAVA主催の「Cava Prestige Reception at The Ritz-Carlton, Tokyo」に参加し、作元慎哉シェフともご一緒しました。
このイベントについては、先週の記事「知るほどに広がる、CAVAの魅力」でご紹介しています。
イベントではCAVAを楽しんでいたので、フェルミンチョでは白ワインからスタートし、シェリーへ。

左は、ルエダ産の白ワイン「ホセ・パリエンテ ソーヴィニヨン・ブラン 2021」
右は、ボデガス・ファウスティーノ・ゴンサレスのシェリー「クルス・ビエハ アモンティリャード・エン・ラマ」。
豊富なセレクションの中からスペインワインやシェリーを楽しめることも、このお店を訪れたい理由の一つです。
作元典子さんはソムリエであり、2015年の最優秀ベネンシアドーラ。さらに、スペインハモンセラーノ協会認定のコルタドーラでもいらっしゃいます。
CAVA原産地呼称統制委員会とスペインハモンセラーノ協会による2024~2026年のプロモーションでは作元慎哉シェフがアンバサダーに、典子さんがエキスパートに任命されています。
料理を手がける慎哉シェフと、ワインやシェリー、生ハムに精通する典子さん。お二人の専門性もフェルミンチョならではの魅力です。

ソムリエの作元典子さん。
豊かな知識と経験をもとに、その日のゲストに合わせて、スペインワインやシェリーの魅力を伝えてくださいます。
前菜から、あさりご飯へ
この日いただいたのは、温かい前菜、冷たい前菜、あさりご飯、そして肉料理。

群馬県のGold-Well-farmが栽培するパドロン。
作元シェフが「今知っている中では、日本一の生産者だと思う」と高く評価する逸品です。

宮城県・気仙沼の戻り鰹を使ったマリネ。アホブランコのソースに、能登高農園の野菜を合わせた一皿。
前菜から米料理、肉料理へと進むなかで、じっくりと味わうことができました。
あさりご飯も、期待していた一皿。シェフが出来立てをテーブルまでお持ちくださり、見せてくれます。
フェルミンチョのオーナーシェフ、作元慎哉さん。
料理への思いを直接伝えてくださるひとときも、このお店の魅力です。

北海道・野付産のあさりを使った「アロス・コン・アルメハス(あさりご飯)」。
あさりを主役にしたスペインの米料理です。
タパスやパエリアなど、よく知られた料理の枠だけでは語りきれない表現に出会えること。
それも作元シェフの料理を味わう楽しさだと感じます。
調理前のお肉から始まる肉料理の楽しみ
肉料理では、作元シェフが調理前の大きな肉をテーブルまで持ってきて、見せてくださいました。

伊豆・金子畜産の豚肉。デュロック、マンガリッツァ、梅山豚を掛け合わせた三元豚を使用しています。
厚みのある赤身と脂身が印象的なお肉。どのような料理になって運ばれてくるのか、楽しみが膨らみます。
そして登場したのは、素晴らしい火入れにより美しいロゼ色の断面が印象的な肉料理。緑色の付け合わせや葉野菜が彩りを添えています。

伊豆・金子畜産の豚肉。デュロック、マンガリッツァ、梅山豚を掛け合わせた三元豚を使用しています。
調理前の食材を見せていただいたからこそ、出来上がりを目にした時の喜びもひとしお。こうしたシェフとのやり取りも、今回のディナーで心にのこるひとときになりました。
記念日だけでなく、季節ごとに訪れたい
久しぶりにディナーに伺い、もっと頻繁に訪れたいお店だと改めて思いました。記念日に訪れるのはもちろんですが、本当は季節ごとに足を運びたい場所です。
作元シェフがその時季の食材をつかい「今、食べてほしい」と思う料理をいただく。そして典子さんが「この料理と一緒に楽しんでほしい」と選ぶワインやシェリーを味わう。
次回はどんな味わいに出会えるのか、その時に合わせてもらうワインは。季節が変われば、食材も料理も変わり、きっと新しい組み合わせや発見が待っているはずです。
ここでしか味わえない料理とワインの世界に、また出会いたい。
次にフェルミンチョを訪れる日を、今から楽しみにしています。
フェルミンチョ(FERMiNTXO)
東京都港区西麻布1-8-13
公式サイト:https://www.fermintxo.com/

Tomoko Kato 加藤智子
Journalist (Spanish Food Culture & Wine) & Editorial Producer
福岡出身のジャーナリスト/スペイン食文化・ワイン専門、編集プロデューサー。料理人、ワイン販売、広報・PRを経て、輸入・販売の(株)LA PASIONを設立し、インポーター業は17年目を迎える。2011年「スペインワインと食協会」を創設し、スペイン食文化とライフスタイルを軸に多くのイベントや講座をプロデュース。ジャーナリストとしてスペイン州政府、企業団体や生産者からの招聘を受け、現地展示会や生産者プレスツアーに参加するほか、取材、イベント企画を行う。協会公式サイトおよびWebマガジン「LOHASPAIN」は編集長として、コンテンツ企画・構成・執筆を手がけ、スペインワインと食文化の魅力を国内外に発信中。
GPE スペイン・ワイン・テロワール・ディプロマ|Spanish Wine Specialist・Spain's Pantry(ICEX公認)|オリーブオイルソムリエ®