スペイン・ワイン テロワール・ディプロマ・コース
スペインワインを「産地」や「品種」ではなく、テロワールという視点でもう一歩深く知る。
そんな体系的な学びの場が、再び開催されます。
スペインワインは、いま世界的に再評価の流れの中にあります。
価格や流行ではなく、「土地そのものをどう表現しているか」があらためて問われているように感じます。
その流れの中で、長年にわたりテロワールを軸にワイン造りを実践してきたグランデス・パゴス・デ・エスパーニャ(GPE:Grandes Pagos de España)の考え方は、今だからこそ、学ぶ価値のある本質だと考えています。
グランデス・パゴス・デ・エスパーニャ(GPE)
このコースを主催するグランデス・パゴス・デ・エスパーニャ(GPE)は、2000年に設立。「単一畑」のワインをつくる非営利団体として現在31の優れたワイナリーから構成されています。スペインにおいていち早くテロワールを表現するワイン造りを提唱・実践してきたパイオニア的生産者たちの組織です。
「なぜ、このワインは、この土地でしか生まれないのか」
その問いに、テロワール・気候・歴史・文化と伝統、そして人の営みという根っこの部分から向き合う2日間。
知識を積み重ねるというよりも、ワインをみる視点、そこが更新される時間になるのではないかと思います。
第1回参加者からの反響
2025年10月に開催された第1回は、参加者の方々から非常に高い評価があったと伺っています。
一方で、筆者と同じく「日程が合わず参加できなかった」というお声も多く寄せられたとのことで、今回、第2回の開催が決定しました。
知人のインポーターさんが第1回を受講され、ブログにまとめてあったのでご紹介します。
Blog:スペインワインの“テロワール”を学ぶ スペインワイン・テロワール・ディプロマコース修了
ワインインポーターの杉本紗良さん(株式会社SARA CORPORATION)のブログ
読んでいて印象的だったのは、スペインワインの専門として活躍し続けている紗良さんでさえ「スペインという国のスケールの大きさと、土地ごとに息づく個性の強さに、改めて感動しました。」という感想があったことでした。

このコースで体験できること~31種のテロワールを味わう
数をこなすための試飲ではなく、テロワールの違いを立体的に理解するための構成です。
試飲
・著名醸造家のボデガやビノ・デ・パゴを含む高品質ワイン生産 31 社から各 1 本
(カタカナ読みアイウエオ順。最初の字が赤の14社は輸入元なし。)
アアルト AALTO
アストビサ ASTOBIZA
アバディア・レトゥエルタ ABADÍA RETUERTA
アルベアール ALVEAR
アルタ・アレーリャ ALTA ALELLA
アロンソ・デル・イエロ ALONSO DEL YERRO
エンリケ・メンドーサ ENRIQUE MENDOZA
カン・ラフォルス・デルス・カウス CAN RÀFORS DELS CAUS
クロス・ダゴン CLOS D'AGON
コルティホ・ロス・アギラレス CORTIJO LOS AGUILARES
セカスティーリャ SECASTILLA
セルボレス CERVOLES
デエサ・デル・カリサル DEHESA DEL CARRIZAL
バルデスピノ VALDESPINO
バレンシソ VALENCISO
パゴ・デ・バリェガルシア PAGO DE VALLEGARCÍA
パラシオ・ケマド PALACIO QUEMADO
フィンカ・エレス FINCA ÉLEZ
フィンカ・サンドバル FINCA SANDOVAL
フィンカ・バルピエドラ FINCA VALPIEDRA
フィンカ・モンクロア FINCA MONCLOA
フィンカ・モンテペドロソ FINCA MONTEPEDROSO
フエンテス・デル・シレンシオ FUENTES DEL SILENCIO
ベロンドラデ BELONDRADE
ボデガ・ヌマンシア BODEGA NUMANTHIA
ボデガス・フィリャボア BODEGAS FILLABOA
マス・ドイス MAS DOIX
マルケス・デ・グリニョン・ファミリー・エステイト MARQUÉS DE GRIÑÓN FAM. EST.
ムスティギーリョ MUSTIGUILLO
リバス RIBAS
ロサダ LOSADA
これだけのテロワールを、二日間で学びながら比較試飲できる機会は、正直、そう多くはありません。
講師は、明比淑子氏
スペイン・ワイン・ライター歴約 40 年。スペイン全土のワイナリーを取材。スペイン・ワインのプロモーション・エージェント(株) アケヒ代表取締役、シェリー委員会日本代表、DO ウティエル・レケーナ対日プロモーション連絡事務所、アンダルシア州経済振興庁(旧 EXTENDA)主催ワインセミナー講師他。www.vinoakehi.com
このコースを受けることで、
・ラベルの向こうにある地形や風景が思い浮かぶようになる
・同じ品種でも、なぜ味わいが違うのか説明できる
・「美味しい」では終わらずに自分の言葉で言語化できる
ワインを感覚だけでなく、理解をして語れるようになることは、あなたのワインの世界をひろげ、ワインを扱うプロとしても大きな力になると考えています。
スペイン・ワイン テロワール・ディプロマ・コース
【開催概要】
日程:2026年 2月28日(土)・3月1日(日)
時間:10:30~17:30
(講義+試飲=10時間/試験=1時間)
※両日とも昼食休憩・午後休憩あり
東京都渋谷区神宮前5-53-67コスモス青山ガーデンフロア(B2F)(https://www.adv.gr.jp/schools/tokyo/aoyama)
お申し込み: https://forms.gle/yZG83aGMykCYV6XJ6
こんな方におすすめです
・スペインワインを仕事で取り扱う方
・スペインワインを体系的に理解したい方
・テロワールを言葉で説明できる力を身につけたい方
・ワインのプロとして、一段深い視点をもちたい方
・WSETDiploma や上級学習を見据えている方
・テイスティングを「表現」できるところまで高めたい方

最後に
ワインを知識としてもつだけでなく、理解して自分の中に落とし込み、自分のフィルターを通して伝えられるようになる。スペインワインをより深く理解したい方にとって、この2日間はきっと記憶に残る学びになるはずです。
筆者はこれまでスペインオリーブオイルやワインを扱ってきましたが、今回のようなスペインワインのテロワールを体系として学ぶ機会に出会えたのは初めてです。だからこそ、このコースはスペインワインを好きな方、取り扱うすべての人にとって意味のある学びになると感じています。
前回どうしても調整がつかず受講できなかったので、明比さんに第二回を切望しておりました。そのため第二回の開催が決定したことが嬉しく、ワイン学校時代のクラスメイトにも連絡したところです。クラスメイトもすでに数名申込をしているので、また机を並べて一緒に学ぶことが今から楽しみでなりません。
ご縁を感じた方は、ぜひ詳細をご覧ください。
この貴重な2日間を一緒に体験しましょう!

Tomoko Kato 加藤智子
Journalist & importer
福岡出身のフードジャーナリスト、インポーター。料理人、ワイン販売、広報・PRを経て、輸入・販売の(株)LA PASIONを設立し、17年にわたりインポーター業を継続。2011年「スペインワインと食協会」を創設し、スペイン食文化とライフスタイルを軸に多くのイベントや講座をプロデュース。ジャーナリストとしてスペイン州政府や企業団体からの招聘を受け、現地展示会や生産者プレスツアーに毎年参加するほか、行政機関や企業団体のイベント企画・発信も行っている。協会公式サイトおよびWebマガジン「LOHASPAIN」は編集長として、コンテンツ企画・構成・執筆を一貫して手がけ、スペインワインと食文化の魅力を国内外に発信中。オリーブオイルソムリエ®、Spanish Pantry(ICEX認定)。
@ tomoko_kato_lapasion