カタルーニャの村々は、アーモンドの花が満開を迎え、まるで春の訪れを告げるかのように薄桃色に染まっています。
アメリカ(カリフォルニア)に次ぐ、世界第2位のアーモンド生産国スペイン。アンダルシア、カスティーリャ・ラ・マンチャ、エストレマドゥーラ、そして地中海に沿ったカタルーニャ、バレアレス諸島、バレンシアなど、広大な大地に広がるアーモンドの樹々が、日本の桜を思い起こす、美しい景色を創り出しています。
Marcona、Ferragnes、Guara、Largueta、Belonaなど、数々の品種が収穫され、その豊かな風味はトゥロンやマサパン、ポルボロンを始めとした製菓にも幅広く活用されています。地中海の伝統料理に欠かせないアーモンドは、私たちの食卓に豊かな味わいと健康をもたらします。
けれども、ここ数年続く干ばつは、この美しい景色の裏に潜む大きな課題です。水不足が収穫量に影響を与え、灌漑システムの整備が求められています。どうか、健やかに実りますように!美しいその桜のような花を見つめて祈りました。
Ikumi Harada
Art director
大学卒業後、広告代理店でデザイナーとして勤務後バルセロナへ。スペインワインに恋をして、気がつけばスペイン在住歴トータル13年に。ライフワークは「日本とスペインを繋ぐ架け橋」。大好きなテーマはスペインワインと健康。イヌ好き。WSET ® Level 3、Spanish Specialist、スペインワインと食協会・共同代表。山口県出身。